ども台湾在住のナカジマチカ(@nakazimachica)です。
僕が今住んでいる台中では、中區を中心とした旧市街に現在は利用されていない古い建物が多く残っていますが、その建物をリノベーションした新たなプロジェクトの場として活用された施設が近年次々にオープンしています。
過去に何度か再生された場所を紹介してきましたが、僕はそういう古さと新しさが融合した雰囲気の場所が好きです。
今回はリノベーションを経て2021年にオープンした、台中の東區にある元化粧品製造工場の『富興工廠1962』を紹介したいと思います。どうぞご覧ください。
目次
富興工廠1962とは?
富興工廠1962は、台湾において初めての化粧品製造工場「盛香堂工廠」の工場のひとつをリノベーションした商業施設・オフィスビルです。
現在、富興工廠1962にはレストラン、カフェ、バー、古着屋、花屋、デザイン会社、撮影室、コワーキングスペースなどライフスタイルを彩る多数の店舗や会社の事務所が入っています。
富興工廠1962の様子
まずは1階の道路に面しているお店から見ていきましょう。早速気になるエッジの効いた外観。
台形に突き出た入口が特徴的なレストラン。当時あったお店を再現しているのでしょうか。
建物の道路に面したほとんどの窓に木製サッシが使われているのが目を引きます。
建物の中へ入ってすぐのところで存在感を放っているのがこちらの簡易リフト。
人は乗っている様子はなかったので、当時工場内の荷物運搬などに使われていて、現在はインテリアになっているものなのかもしれません。
約700坪の3階建ての空間には様々な業種の店舗や事務所が入ります。
1階には漂う無骨な雰囲気が落ち着くカフェ『CUPPA FS』。
当時のフレームなどを天井の飾り付けとして利用している(? 1階の廊下です。
古着屋さん。木製のフレームと非常に相性がいいですね。
隣にはお花屋さんがあります。散りばめられたレトロ家具とお花の組み合わせも抜群に良いです。
こちらは1階の廊下を抜けた先にある広場。四方は建物で囲まれています。
屋外カウンター席や団らんスペースなどもあるのでこの広場でイベントなどを開催したら楽しそう。
2階へ上がってみましょう。富興工廠1962は全体的に色は少なめでシンプルにまとめられています。
錆びた手すりをそのまま活用した階段。建物全体はリノベーションされていますが、ところどころに良い意味で重い雰囲気を醸しています。
むき出しのコンクリートに風合いの異なるサッシと配線やパイプの組み合わせがなんとも言えませんね。
こちらはデザイン会社とコワーキングスペース。人が中へ入っていくのを見かけましたが、削れてしまった箇所から光が漏れる鉄扉がカードキーで開閉する様子がアジトっぽくてクールでした。
僕は普段ずっと家で黙々と仕事をしているので、時々仕事中にこういう共用空間で一息入れるようなワークスタイルに少し憧れます。
2階のお手洗いに設置されたレトロな木製の洗面化粧台。
3階に上がると見ることができる建物の屋根は文化部文化資產園區の元倉庫と同じウッドテラス工法が採用されています。
僕が訪れた時このスペースにはほぼ何も設置されていない状態だったので、今後何かに活用されていくのだと思います。
工場内で使用されていた容器などが展示されています。
あえてそのままにしているような経年変化した箇所がたくさん。
富興工廠1962のリノベーション中などの様子が収められた写真。
最後に
以上、台中にある元化粧品製造工場をリノベーションした富興工廠1962の紹介でした。
カフェやコワーキングスペース、そして外の風を浴びながら休憩できる気持ちの良いスペースもありますし、場所を選ばず仕事ができる人は気分転換に富興工廠1962に来てみるのも良いなと思いました。
施設情報
富興工廠1962
台中市東區復興路四段37巷2號地図(Googleマップ)で見る
営業時間/11:00〜18:00
定休日/なし
ナカジマチカ / nakazimachica
神奈川県出身。日本で会社員として約7年間働いた後に独立し、中国語を学ぶための台湾語学留学を経てそのまま台湾移住。現在は台中市を拠点にWebコンテンツ制作の個人事業主として生活中。