ども台湾在住のナカジマチカ(@nakazimachica)です。
台湾師範大学に通うことを予定している方の中には、レギュラーコース(普通班)とインテンシブコース(密集班)、どちらのコースを選択して中国語を勉強するか悩む方もきっといると思います。
僕は台湾師範大学の語学センターで中国語を勉強してそろそろ1年が経とうとしているんですが、その約1年間の授業の中でレギュラーコースとインテンシブコースの両方を経験してきました。
そこで今回は台湾師範大学の語学センターにおける、2コースのシステムの違いや実際に授業を受けた個人的な感想を書きたいと思います。
目次
学費や授業時間などの基本的な違い
台湾師範大学の語学センターのサイトに掲載されていることを今一度ここで整理してみます。
| レギュラーコース (普通班) | インテンシブコース (密集班) | |
|---|---|---|
| 1学期の学費(ニュー台湾ドル) | [A] 29,100 [B] 21,600 | [A] 39,600 [B] 28,800 |
| 1クラスの人数 | [A] 6〜10人 [B] 13〜20人 | [A] 6〜9人 [B] 13〜20人 |
| 1日の授業時間 | 2時間 | 3時間 |
| 授業の時間帯 | 8:10~10:00 10:20~12:10 12:20~14:10 14:20~16:10 16:20~18:10 18:30~20:20 | 10:20~13:10 14:10~17:10 |
| 課外授業への参加 | 必須(月に最低8時間) | 自由 |
| 校内での自習 | 場合によっては必須 | 自由 |
※選択可能な時間帯は今後変更になる可能性があります。
公式サイト上で得られる情報は以上で、これだけだと学費と授業時間が違うんだなーくらいの感想しか出てきませんし、お気楽に勉強したい人はレギュラーコースで、少しハードに勉強したい人はインテンシブコースを選べばいい感じに見えます。
「じゃあ実際はどうなの?」という話を台湾師範大学の語学センターの学生である自分の実体験にもとづいて紹介していきます。
2つのコースの差や個人的な考察・感想
レギュラーコースの方が楽?

多くの人が勘違いしがちですが「レギュラーコースは1日2時間しか授業がないから楽!」というわけではなく、実はインテンシブコースと同じように学校内で1日合計3時間勉強する必要があります。
これは台湾の語学留学用のビザ取得条件が関係していて、レギュラーコースも授業時間のほかに学校で1ヶ月につき23時間分追加で勉強する必要があるため、学校で勉強する合計時間はレギュラーコースもインテンシブコースも変わりません。
つまりインテンシブコースはビザ更新のための最低勉強時間(1日3時間)を、学校側で強制的に通常授業時間だけで組んでくれているという話なんですね。レギュラーコースの場合は通常の授業時間外にも課外授業に参加したり、定められた場所での自習が必要になります。
だから自分で学習計画を立てるのが苦手な人はインテンシブコースを選んでしまった方が楽かもしれません。

続いて課題について。
授業の基本は1課ごとの座学→筆記試験の繰り返しで毎日を過ごすことになるんですが、たまにプレゼン課題を挟む先生もいまして、インテンシブコースの場合はどこかでプレゼンは必ずやると思ってもらって良いです。
じゃあレギュラーコースはやらなくて良いんだよね? と思うかもしれませんがやる先生はやります。実際僕は今学期レギュラーコースを選択しましたが、先生はプレゼン課題を学生に与えています(多分クラス人数が6人で余裕を持って授業が進行できるから)。
以前「インテンシブコースしかプレゼン課題はないよ~」と紹介したブログ記事を上げたことがあるのですが、すみませんやんわり訂正します。
ただ10人以上が在籍するようなクラスで一人一人プレゼンやってたら絶対時間が足りなくなりますし、他のレギュラーコースを選んでいる友人に尋ねても「プレゼンやってるよ」って聞いた試しがないのでレギュラーでプレゼンをやることは非常に稀でしょう。
また、授業後に出される宿題については、当然その日に学んだ内容の中から出題される関係で、レギュラーコースは授業時間が2時間しかないため、必然的に宿題量は少なくなります。お持ち帰り課題の負担はレギュラーコースの方が少ないと言えます。

あと課外授業の参加についてですが、レギュラーコースの場合は5階の大教室で行われる課外授業への参加が月に最低8時間義務付けられています。(ひと月に追加で勉強する23時間の中に含まなくてはならない。)
インテンシブコースを選んでいた頃の僕は、3時間の授業で疲れ果てて且つ予習復習宿題という時間を確保する必要があったので、この課外授業に参加する気が全くの0で内容をちっとも知りませんでした。
レギュラーコースに変更して、参加義務もあるため空き時間を利用して参加するようになったのですが、通常の授業だけでは勉強できない台湾の文化も同時に楽しく学べるような興味深い授業もあります。
だからこちらの課外授業に興味がある方は敢えてレギュラーコースにしてみても良いと思います。内容は毎学期ごとに微妙に変わります。
インテンシブコースは質の高い授業を受けられるのか?

インテンシブコースは少人数制が売りみたいな印象を受けますが、学生がひとつの教室にマックスで集まれば9人になりますし(Bの場合は20人)、僕の今のクラスのように人数が集まらければ6人で授業を行うレギュラーコースのクラスもあります。
つまりこの時点で少人数でのクラスで授業が受けられるというメリットは運次第ということになります。
また授業の質はどっちのコースがどうとかではなくクラスメイトや先生との相性、そして先生の教え方が自分に合うかというかという、これまた運任せな要素が大きいです。インテンシブコースだからといって質の高い先生が割り当てられるわけではありません。
学費について

学費はどちらが得なんでしょうか。毎週の授業時間(小教室で受ける授業)数に4週間分x3ヶ月分を掛けて、1コマあたりの学費を算出してみると下記のようになります。
- レギュラーコースA … 29,100 ÷ (10×4×3) = 242元
- インテンシブコースA … 39,600 ÷ (15×4×3) = 220元
レギュラーコースの方が1回に支払う合計の学費は安いのですが、1コマあたりの学費で言うとレギュラーコースの方が割高です。
少しでも学費を節約して短期間でしっかり中国語を学びたい人はインテンシブコースの方を選んだ方が良いです。
最後に
以上が台湾師範大学の語学センターでレギュラーコースとインテンシブコースの両方で授業を受けた僕の感想です。
授業の質や楽しさは結局運だね! みたいな身も蓋もない分析になってしまいましたが、自分に合いそうなコースを選んで充実した台湾留学生活を送ってください。
ナカジマチカ / nakazimachica
神奈川県出身。日本で会社員として約7年間働いた後に独立。台湾で10年間暮らした後本帰国し、現在は神奈川を拠点にWebコンテンツ制作の個人事業主として生活中。
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