ども台湾在住のナカジマチカ(@nakazimachica)です。
近年凄い勢いで台北の街並みの風景が変化している気がします。数週間台北から離れて戻ってくると、街の一角の景色が一変していることも珍しくありません。
そんな中、台北の歴史ある場所のひとつ「南門市場」が生まれ変わるために2019年10月から数年間、大規模なリニューアル工事に入るという情報を耳にしました。
そこで今回はリニューアル工事前の南門市場の姿を収めるべく現地へ撮影に行ってまいりました。その様子をご覧ください。
目次
南門市場とは?
南門市場は100年以上の歴史を持つ台北の市場です。
日本統治時代は「千歳町市場(千歳市場)」と呼ばれていましたが、1946年に名前を当初の南門市場に改めます。
1983年には現在の10階建て総合行政ビルに市場の店舗が入り、2012年のリニューアルなどを経て今の状態になりました。
2019年10月リニューアル工事開始
その南門市場が入るビルですが老朽化のため2019年10月からビル丸ごとのリニューアル工事に入ります。それに伴い南門市場も中継ぎ営業用スペースに移設されます。
工事は2022年内に完了する予定で、建物の完成後再び市場の店舗を戻し、新しい南門市場が一般開放される段取りになっています。
リニューアル後は、南門市場が入るビルは地下5階・地上12階の建物になり(南門市場エリアは地下2階から地上2階までの予定)、台北MRT中正紀念堂駅とも連結する構造になるそうです。
新しい南門市場の完成予想CGはこちら
2019年の南門市場の様子
外観など
南門市場が入っている建物の全景。南門市場の範囲は地下1階〜地上2階の3フロアです。
場所は最寄り駅である台北MRT中正紀念堂駅の2番出口を出てすぐのところ。右にあるのはこの後に紹介するフードコート直通の階段です。
建物の騎樓(日差しや雨を凌ぎなら歩くことができるようになっている拱廊)部分。
その騎樓の隅で下ごしらえをする人。
後付け風の木造スロープ。傾斜とコーナーの角度がエグいです。
建物の裏手は車の駐車場になっています。
外壁に設置された室外機がゴツい。
建物全景写真の屋上部分に見えましたが、ソーラーパワーシステムを採用しているようですね。
地下1階:生鮮売場
次は南門市場の中を見てきましょう。まずは地下1階の肉や野菜、海鮮などがある生鮮売場へ。
生鮮売場は地下なので薄暗い独特の空間が展開されています。
八百屋さん。
幼児の熱視線を浴びる魚屋さん。
精肉売場。強面の2人が生肉を眼前にやりとりしている様子は怪しい雰囲気が漂います。
加工食品のお店。
複数人が同時に作業ができる大きなこね台。
これから焼かれるために待機している塊たち。
台湾ではこういうゴチャっと露出した棚をよく見かけますが、店員さんは配置を把握してるのか気になります。
駐輪場から少しはみ出て市場内に食い込む単車達。
地上1階:食料品・おやつ・お土産売場
さてお次は1階へ。地上入口から入っていきましょう。
1階売場を利用する人は現地の台湾人に限らず外国人観光客も少なくないからなのか店員さんがやや積極的。
フロアの雰囲気も地下1階生鮮売場とは打って変わって明るいです。
台湾土産の定番ドライフルーツ。
美味しそうなお惣菜とそれを買い求めるお客さん対応のために待機しているピンクポロシャツの方々。
脚の形状がそのまま残っている生々しいハム。
売場の裏側の様子。
フィルター代わりの新聞紙ですかね…?
このフロアに貼ってあった中国語版AEDの取扱方法。
地上2階:服飾売場 / フードコート
最後のフロアである2階にやってきました。1階と2階の階段の踊り場ではおじさんx2がお出迎え。実は南門市場自治会の会長を務めている御方です。
2階は半分が服飾エリアになっています。
ベンチが短い間隔で設置されているので、中正紀念堂を観光した後に休む場所が見つからない場合はここが穴場かもしれません。
2階のもう半分を占めるフードコートの入口。直通階段ではなくこちらからやって来ると目立ちませんがこの扉の奥がフードコートです。
観光客だけではなく平日は近くに勤めている方々も多く利用しています。
色々なお店がありますが、
僕は合歡刀削麵で食べることができる麺料理が好きです。ご飯時は行列が絶えない台湾人からの支持も厚いお店です。
2階には他にも、お手洗いの方に進んでいくと南門市場自治会の事務所があります。
すぐ近くにある給湯兼ゴミ捨てスペースのDIY感。
南門市場の一時的な移転先
リニューアル前の南門市場の様子を紹介してきましたが、ついでにリニューアル工事が完了するまでの南門市場の一時的な移転先も見に行ってみましょう。
場所は愛國東路と杭州南路二段が交わる一角で、今の南門市場から歩いて10分くらいです。
2019年10月中には移転作業を完了させる予定らしいので、建物はほぼ完成しているように見えました。
最後に
以上、大規模なリニューアル工事に入る前の2019年現在の南門市場の紹介でした。
今の南門市場の雰囲気を味わえるのはあと少しなので、まだ行ったことがない人は是非どうぞ。
施設情報
南門市場
台北市中正區羅斯福路一段8號地図(Googleマップ)で見る
営業時間/07:00〜19:00
定休日/月曜日
ナカジマチカ / nakazimachica
神奈川県出身。日本で会社員として約7年間働いた後に独立し、中国語を学ぶための台湾語学留学を経てそのまま台湾移住。現在は台中市を拠点にWebコンテンツ制作の個人事業主として生活中。