ども台湾で語学留学をしていた時は、台湾の生の中国語を学ぶために台湾人YouTuberの動画をよく観ていた台湾在住のナカジマチカ(@nakazimachica)です。
さて日本に関しては2017年がYouTube、そしてYouTuberという存在の知名度がグンと伸びた年だったと思うのですが、僕の住む台湾に関してもYouTube市場の存在感は年々増し続けています。
今回はそんな中、台湾にある所謂“YouTuber事務所”のCAPSULE(カプセル)にお招きいただきまして、オフィスへお邪魔してきました。
日本ではYouTuber事務所と呼ばれる会社はUUUMなどが有名で、所属YouTuber達がオフィス内の様子をYouTubeへアップしたりしているので、どんな雰囲気か何となく知っている方もいるかと思いますが、台湾にあるYouTuber事務所ってどんな風になっているのか気になりませんか?
今回はそんな台湾YouTuber達をマネジメントするCAPSULEを隅々まで見学させて頂いたので、その様子を紹介していきたいと思います。それではご覧ください。
目次
CAPSULE(カプセル)とは?
CAPSULEは台湾を中枢とし香港、上海、日本にも拠点を持つ、動画プロモーションを中心としたYouTuberマネジメント会社で、動画制作からキャスティング、その他マーケティング、PR事業なども行っているグローバル企業です。
Google、LINEなどのSNS・ゲーム業界や、世界各国のテレビ局などマスメディア、そしてアニメなどのコンテンツ業界を中心に取引をされていて、他にも海外からのインバウンド需要を取り込みたい観光庁や地方自治体のパートナーとしても活躍しています。
面白いのは、日本人社長が経営する日系企業でありながら、台湾YouTubeにおいてはCAPSULEがマネジメントするYouTuber達の動画の合計再生数が一番多く、台湾YouTube界のトップシェアを誇る台湾最大級のYouTuber事務所でもあるという点です。
CAPSULEのオフィスを見学
それでは早速CAPSULEのオフィスへ行ってみましょう。
CAPSULEは台湾の若者や国内外からの観光客で賑わう西門町の最寄り駅である、台北MRT「西門」駅1番出口を出てすぐのビル「西門商業大樓」の中にオフィスを構えていて、現在執務エリアは7階と11階に合計3つあります。
まずは11階から。こちらは社内で最も大きな執務エリアで、主にYouTuberなどのクリエイターサポート、企画、総務などの業務を行うスタッフが働いています。
ちなみにCAPSULEのスタッフは現在合計80人で、国籍も日本人・台湾人・その他とバラバラです。
食べかけのカットグアバが自然に置いてあるのが実に台湾らしい。笑
蚊を亡きものにする時に便利な台湾の必需品「電撃殺虫ラケット」。蚊の多い台湾ですが11階という高さでも出るときは出るってことでしょうか。
ところどころ気になるアイテムが…。
この赤がイメージカラーの三本指を立てた人物のパネルとYouTubeから贈られた銀の盾は…次回詳しく紹介いたします。
非常に活気のある社内。若いスタッフが多いです。
他のスタッフと同じように何気なく座ってらしたこちらの方がCAPSULE社長の埴渕(はにぶち)さんです。
若くして海外で会社を経営されてる方ということで、実際にお会いする前はどんな方なのかドキドキしましたが、古着屋の気さくな店長のような親しみやすい雰囲気の方です。ちなみに中国語の愛称は「小哈(シャオハー)」。
総務の方々が座る島。この空間は仕事をしながら西門町の風景を眺められるようになっていて気持ちよく仕事ができるそうです。
さて移動しまして11階にあるもう1つの執務エリアへ。入口の扉には「裡面有貓貓!!!(中に猫がいるよ!!!)」という文字。期待。
こちらはメディアプロダクション部門になっていて、動画や番組を中心としたコンテンツ制作業務を行うスタッフが働いています。
デザイナーの作業風景。作業がしやすそうな広々デスクに素敵なバッグを置いた彼女は、YouTubeに投稿する動画のサムネイルやロゴなどのデザインを担当しています。
大きなヘッドホンを装着した彼は、PCとmidi鍵盤を巧みに扱いDTM中。動画に使用するBGMや効果音などの音楽も自社制作なんですね。
そういえば日本のYouTuberって登録者数が多い大物と呼ばれている人達でも、音楽に関しては昔から使用しているフリー素材を使い続けることが多いですよね(築いたイメージの問題?)。
ちなみにこちらはYouTuberが収録した動画をYouTube用に編集しているところ。(右側の画面に映る女性2人を覚えておいてくださいね。)
奥にはクロマキー合成ができるグリーンバックの撮影スタジオもあります。
スマホのゲームアプリのPV等もこちらのスタジオにある機材を使用して撮影したりするそうです。
ずっと探していた子はこんな所に隠れていました。カメラを向けると見慣れない僕にも艶っぽい目線をくれるモデル猫。
さてエレベーターで下に降り7階の執務エリアへ移動してきました。こちらでは営業・マーケティング・企画立案などを行うスタッフが働いています。
そういえば先ほどからぬいぐるみ抱えながら仕事をしているスタッフをよく見かける気がします。
実は最近台湾ではUFOキャッチャー店が急速な勢いで増えています。それに加えてバッグに小さいぬいぐるみを付けて歩く女性も多いので、これはぬいぐるみとの距離が近い台湾人によく見られる習慣なんでしょうか。
ホワイトボードはグローバル企業らしく色々な言語が飛び交ってますね。
タイミング良く会議が行われていたのでお願いして突入させて頂きました。ちなみにこの時会議で使用されていた言語は日本語。
日本人スタッフ・台湾人スタッフの両方が参加している会議ですが、台湾人スタッフも淀みない日本語で積極的に発言していました。素晴らしいです。
会議室の向かいにある部屋の扉の上で「ON AIR」のネオンサインが点灯中。実はここ7階にも撮影スタジオがあります。
この日はちょうどその撮影スタジオでYouTube動画の収録を行うということで僕も見学させて頂けることになりました。
収録をしようとしているのは、先程の11階の執務エリアで動画編集画面に映っていた八婆 BESTIESというチャンネルの米雪さんと小楓さん。聞けば2人ともCAPSULEのスタッフ兼YouTuberなんだとか。
収録する1本目の動画の企画は、女性のおふたりがGood Night(日本語名:おやすみ)という匿名音声通話ができるアプリを使い、音声通話を通して男性はどういう声色の女性が好きかを検証するというもの。
音声通話に応じた台湾人男性の反応に米雪さん・小楓さん、撮影のサポートスタッフも思わず笑いが。僕も面白すぎてところどころシャッターを切るのを忘れてしまいました。笑
ちなみにこの時の収録で出来上がった動画。こちらのお二人が気になった方は次週公開の記事と八婆 BESTIESチャンネルを要チェックです。
本日社内を案内しながら説明してくれた台湾人スタッフのウィニーさん。CAPSULEスタッフの皆様もありがとうございました!
最後に
以上、台湾YouTube界最大手のYouTuber事務所「CAPSULE(カプセル)」の紹介でした。
写真撮影をしながら仕事中のスタッフに「これは何?」とか「何をしているところ?」とか図々しく質問させて頂いたのですがみなさん快く答えて頂き感謝です。
僕自身がYouTuber事務所を訪問するのが初めての経験だったこともありますが、このように異なるバックグラウンドと若いエネルギーを持ったスタッフが一緒に働いている環境は非常に新鮮で、ついつい長居していまいました。
次回はそんなグローバルな遺伝子を持ち、時代の流れを見極めながら歩み続けるCAPSULEの具体的な取り組みに迫っていきます。
会社情報
CAPSULE TAIPEI Inc. / 日商點子膠囊股份有限公司 台灣分公司
台北市松山區八德路三段34號15樓地図(Googleマップ)で見る
ナカジマチカ / nakazimachica
神奈川県出身。日本で会社員として約7年間働いた後に独立し、中国語を学ぶための台湾語学留学を経てそのまま台湾移住。現在は台中市を拠点にWebコンテンツ制作の個人事業主として生活中。