ども台湾在住のナカジマチカ(@nakazimachica)です。
台湾は日本の九州ほどの大きさで日本から見ると小さいですが異なるエスニック・グループが複数存在します。
更に現代では「新移民(または新住民)」と呼ばれる、主に90年代以降に台湾へ移住または居住中の外国人も約80万人(2020年4月時点)存在しており、その数は台湾の総人口の3%にも相当し、台湾社会は多様化が進んでいます。
新移民の中でも割合が多いのはインドネシア・ベトナム・フィリピン・タイ・マレーシアなどの東南アジアの国々の人々で、週末になると賑わう台北駅周辺の風景からはそのことが色濃く伺えます。
そして台湾中部にある台中という街にも台湾で生活を営む外国人(主に東南アジアの国々の人々)が集う場所があります。
今回はその台中にある「アセアン広場(東協廣場)」へ行ってきたので様子を紹介したいと思います。それではご覧ください。
目次
アセアン広場(東協廣場)とは?
アセアン広場(東協廣場)は台中の中区にある地上13階、地下3階建の商業施設です。
前身は日本統治時代である1908年に開設された「台中市公有第一市場」で、1978年に起きた火災をきっかけに建て直され、名前も「第一廣場」として再スタート。
2015年には台中市政府が名称を中国語でASEANを意味する東協を冠した「東協廣場」に変更しました。
施設内および施設周辺には東南アジアの商品や東南アジアグルメを扱うお店が集まっているため、台湾に住む東南アジアの国の人々が集い「台中のリトル東南アジア」とも呼ばれています。
アセアン広場(東協廣場)の様子
アセアン広場(東協廣場)は台中駅(台中車站)から徒歩約5分。台中のギフトショップ&レストランとして有名な宮原眼科・第四信用合作社のすぐ近くに位置しています。
アセアン広場に入る前に建物周辺の様子から。SIMカードショップとその横にちょこんと雑貨屋さん。
タイのミニスーパー。
生鮮売り場。陳列の仕方がやはり台湾で見かける市場の風景とは少し異なりますね。
僕も大好物バインミー。
この色使い。ベトナム現地の屋台を思い出しますね〜。
東南アジアの物を扱うコンビニ的なお店でしょうか。
建物に貼られている広告や注意書きには中国語はほとんど見られません。周辺から既に台湾とは違う雰囲気が漂っています。
それではいよいよアセアン広場の中へ。
入口の守衛さんは中国語以外の言語も喋れるようでした。
こちらがフロアガイドです。
構成としては地下は駐車場、1〜3階に服屋、靴屋、アクセサリーショップ、貴金属店、スーパー、レストラン、フードコート、スマホショップが並び、4階から上はホテル、KTVがメインになっています。
ショッピングや食事を楽しむ場合は1〜3階が中心になります。下のフロアから順にどんなお店が入っているか紹介していきます。
訪れたのが土曜日ということでそこそこの人手です。
館内にも英語や各国の言葉が並ぶ広告が貼られていて、東南アジアのショッピングモールにいるような気分になります。
1,2階は服飾関係のお店が多いです。
オラつきにーちゃん達が好きそうなお店。台湾で見かける東南アジアの国々の男性のファッションの傾向が、台湾人男性とは異なるのはこういったお店にルーツがありそうですね。
アクセサリーショップ。人形は華やかし要員ですかね。
貴金属店。
家庭音響専門店と書かれていますが、普通の生活家電も置いているようです。
フードコート。緑が多く爽やかな雰囲気です。
上の写真に映る男性全員が眼鏡をかけていませんが、台湾の日常風景ではまずありえません。人々のファッションひとつで国の雰囲気って形成されますよね。
台湾でも見かけますが、赤く低い椅子の飲食店を見るとベトナムの路上を思い出しますね。
完全にベトナム。
こっちはフィリピン。
床屋さん。設備的に洗髪とバーバースタイル専門店のようですね。
ミリタリーショップ。
閉まってますがタトゥースタジオです。
少しアングラな雰囲気の一角へ。ここはカラオケ?
詳しいことは分かりませんが、店頭にお姉さんが立っている薄暗いレストランをちらほら見かけたので、キャバクラとレストランの中間のようなジャンルのお店があるのかもしれません。
新しいお店の開店準備をしている区画もちらほら。
こちらは2010年にオープンした「東南アジアショッピング・グルメプラザ(東南亞購物美食廣場)」。東南アジアの商品を扱うスーパーの複合店になっているようです。
店内で見つけたフォースープの素。これを使えば台湾でも本場の味が気軽に楽しめる?
洗剤のラインナップ。やっぱり母国にある使い慣れた洗剤の匂いが良いですよね。
別のスーパーマーケット。客層はやはり台湾人以外の方々がメインのようです。
ここはまた別のスーパーですが、国ごとの商品棚が並んでいて分かりやすいですね。
語学留学時代はインドネシア人、ベトナム人、フィリピン人のクラスメイトがいて、時々彼らから母国のお菓子などを頂くことがありましたが、こういう場所で購入していたのでしょうか。
3階はスマホ関連のお店中心です。
中国・韓国製品が多め。
さて1〜3階はエスカレーターで行き来することができますが、3階から上に行くためのエスカレーターは封鎖されていて、エレベーターを利用する必要があります。
6階のレストラン。
ほぼ貸し切り状態でベトナム人の青年たちが食事をしながら爆音でカラオケを楽しんでいました。
7階、台湾ではお馴染み映画館U2。
8階にあるビュッフェ。
9階のホテル、同フロアにはビリヤード場や漫画喫茶もあるようです。
10階はまるまる調整中?
11階のホテル。
同様に12階もホテルです。
おまけの御手洗い。
最後に
以上、台中にあるアセアン広場(東協廣場)の紹介でした。
週末の台北駅地下街Y区を初めて訪れた時も驚きましたが、それに近い衝撃がありました。台中のリトル東南アジアの名前は伊達ではありませんね。
もっと掘ることで台湾の街中では見られない物事も出てきそうなので、ベトナム料理などが恋しくなった時などに立ち寄って、引き続き理解を深めていきたいと思います。
施設情報
東協廣場
台中市中區綠川西街135號地図(Googleマップ)で見る
営業時間/11:00〜21:00
定休日/なし
ナカジマチカ / nakazimachica
神奈川県出身。日本で会社員として約7年間働いた後に独立し、中国語を学ぶための台湾語学留学を経てそのまま台湾移住。現在は台中市を拠点にWebコンテンツ制作の個人事業主として生活中。