ども台湾在住のナカジマチカ(@nakazimachica)です。
台風が多い台湾では政府公認の台風休みが存在し、強い台風が台湾に接近し被害が広がることが予想される際、地方政府の判断で会社や学校を休みにすることがあります。
台風による被害や悪影響が事前に分かっている状態でも休業などの判断は各企業に委ねられ、結局は平常通りの行動を求められる日本の会社員にとっては羨ましい制度ですよね。
今回は台風休みの概要を説明するとともに、台湾における台風休みの確認方法、台風休みになった日の街の様子などを紹介していきたいと思います。どうぞご覧ください。
目次
台湾の台風休みとは?

台湾の台風休みは2000年から施行された、自然災害の影響で出勤・登校が困難に陥いるのを防ぎ、国民の命や安全や財産を守るためにある制度のひとつです。
この制度により台湾は強い台風が接近又は上陸するなど自然災害による被害や悪影響が想定される際、地域ごとに会社及び学校が一斉に臨時休業になります(一部サービス業を除く)。
ちなみに正式名は「災防假(ザイファンジャー)」ですが、台湾では台風接近時に公布されることが多いため、台湾人との会話やメディアでは「颱風假(タイフォンジャー) … 台風休み」の通称が使われることが多いです。
台湾の台風休みの調べ方
ネットで調べる
ネットで調べる場合は、行政院人事行政總處の天災による公休情報ページで、台湾の各区域の台風休み情報を参照することができます。素っ気ないデザインのサイトですが、政府などの行政機関向けのgovドメインなので一応台湾中央政府の公式情報サイトです。
続けてこのサイトの見方を説明しますと「無停班停課訊息」と表示されていたら、今のところ台風休みにする予定はないということになります。台湾在住で台風休みを期待されているみなさまは続報をお待ちください。
ただ、自分の住む区域の横に「今天(明天)停止上班、停止上課。」と表示されていたら「今日(明日)は会社は休み、学校も休み。」です。
もし「今天(明天)照常上班、照常上課。」と表示されていたら「今日(明日)は平常通り出勤、登校。」になります。
他にも学校だけ休みになったり、午前もしくは午後だけ休みになったりと時間帯を指定して休みになるパターンもあります。
台湾の台風進路予測については中央気象局のサイトの颱風消息からご覧ください
テレビで調べる

テレビの場合は、台風が来ている日にニュース番組を見ると下部に台風休みの情報が常に出ています。
上の写真では左下に「今天・台北市・停班停課」と出ているので「本日、台北市は会社も学校も休みです。」という意味です。

3秒間隔くらいで各区域の情報が次々と表示されますが、中にはもちろん台風による被害が少ないことが予想され、台風休みにならない区域もあります。例えばこの日の高雄‧屏東は「上班上課」と表示されているので台風休みにはならないようです。

このように「午後停班停課(午後だけ会社・学校が休み)」というパターンもあります。
台風休みになった日の街の様子

台風休みで突然暇になった日の午前中、外の様子がどうなっているのか気になったので、家の周辺を買い出しも兼ねて回ってきました。

家の近くの伝統市場の様子です。普段より開いているお店は少ないですが雨の日はいつもこんな様子なので平常営業です。

パン屋もやっています。並んでいるパンの量が明らかに少ないですね。

セブンイレブンなどのコンビニも平常通り営業。

食料品を求めスーパーに来てみました。この日は金曜日で日曜にかけて雨が降り続けるという予報もありレジには長い行列ができていました。買い溜めでしょうね。
ちなみに台湾では天気が荒れると予想された日の前日は客が異常に多くなり、棚からさまざまな商品が消えてしまうことがしばしばあります。

普段は営業していますが今日ばかりはシャッターを下ろして休業するお店もちらほら。

原付ライダーは雨合羽を着ていつもどおり元気に走ってますね。

今回の台風は多大な被害をもたらすような雨風ではなかったので、レストランやドリンクスタンドなども普通に営業しており、僕のように毎日外食をしている人間でも食料が調達できなくなることにはなりませんでした。
最後に
本来は身の安全のためにある台湾の台風休みですが、台風休みが公布されても百貨店や映画館、カラオケなどは通常営業することがあるので、外出して遊んでしまう人がいるなどの問題もあったりします(但し業種関係なく全体的に営業を控える方向に向かっています)。
台湾同様に台風が比較的多い日本でも是非導入して欲しい制度ですが、日本は結果問わず“頑張っている姿”を評価する傾向があるので、例え日本政府が台湾のような台風休み制度を施行したところで、顧客のために水面下で動き続けてしまう人は出てしまいそうですよね。
とは言え自分の身に何かあったら自分にとっても会社にとっても大損失です。特に台湾の台風は命の危険を感じるくらい強力な時があります。台湾滞在中に台風休みが公布された日は注意してお過ごしください。
ナカジマチカ / nakazimachica
神奈川県出身。日本で会社員として約7年間働いた後に独立。台湾で10年間暮らした後本帰国し、現在は神奈川を拠点にWebコンテンツ制作の個人事業主として生活中。
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