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歴史ある港を背景に持つ台湾の造船所廃墟「阿根納造船廠」に行ってみた

ども台湾在住のナカジマチカ(@nakazimachica)です。観光地に変貌を遂げる場所があったり専門の写真集が出るくらい多くの人を魅了する廃墟ですが、台湾にも廃墟スポットはいくつかあります。

中でも、台北市からもアクセスしやすい台湾北部の基隆にある造船所の廃墟が、最近台湾の若者たちの心を掴んでいるという情報を仕入れたので早速行ってまいりました。

というわけで今回は、その台湾の造船所廃墟「阿根納造船廠」のアクセス方法や現地の様子などを紹介していきます。どうぞご覧ください。

目次

阿根納造船廠とは?

阿根納造船廠外観01

元々は日本統治時代に港として活用されていた場所があったのですが、日本の台湾統治が終わった後アメリカのAgennaという会社がその場所を利用して建てたのがこの阿根納造船廠らしいです。会社は最終的に経営が悪化し台湾から撤退してきます。

その後放置され続けた建物は、壁や床が崩れ、鉄筋は剥き出しになり、雑草が生い茂る場所になってしまったのですが、海を背にする退廃的な雰囲気の美しさから、広告や結婚式写真などの撮影場所として使われるようになり、現在では一般の人の間でも人気の撮影スポットとなっています。

今回の記事ではこの阿根納造船廠を便宜的に廃墟として紹介していきますが、実際には基隆市は歴史ある建築物として保存しているようです。

阿根納造船廠へのアクセス方法

阿根納造船廠は台湾北部の基隆という街にあります。

基隆駅から阿根納造船廠まではバスで行くことができるので、基隆駅に到着したらまずは海洋廣場の向かいにある「忠一路孝一路口」というバス停へ向かいます。

台北から基隆へのアクセス方法は下記の記事で詳しく紹介しておりますのでご参考ください。

バス停「忠一路孝一路口」

バス停「忠一路孝一路口」から101路線か109路線のバスに乗ります。阿根納造船廠最寄りのバス停までの運賃はひとり15元(約67円)です。

バスに乗ったら「和平橋頭(原民會館)」というバス停で降りて、更に1分ほど歩くと阿根納造船廠に辿り着きます。

基隆駅に戻るためのバス停

基隆駅へ戻る時は、降ろされた場所の向かいにある写真のバス停から行きと同じように101路線か109路線のバスに乗り、「公車總站」(終点)というバス停で降りましょう。

阿根納造船廠の現地の様子

阿根納造船廠周辺の道路

おっと、集まってますね。この道は阿根納造船廠周辺の様子ですが、駐車している車両はほとんど阿根納造船廠を見に来ている人達の車です。

阿根納造船廠外観02

見えてきました。いい感じに朽ちてます。

阿根納造船廠の周囲にある私有地

阿根納造船廠の周囲は一部私有地となっている場所があります。廃墟がすぐそこに見えても焦ってこの柵を乗り越えて行くのはやめておきましょう。

阿根納造船廠の中へ続く下り階段

道に沿って歩いていくと阿根納造船廠の中へ続く階段があります。

阿根納造船廠外観03

ここは安全に見ることができるギリギリの位置から撮影した外壁部分です。

中に入っていく以上は全て自己責任になるので心配な人はここから楽しみましょう。ですが周りからでも充分見応えはあります。

阿根納造船廠内部へ続く道

僕はもちろん中へ入っていきます。以前は建物の周りを囲むように立ち入り禁止テープが張られていたこともあったようですが現在は自由に出入りできるようです。

阿根納造船廠内部01

建物は半分以上が原型を留めないくらい崩れていますが当時は全3階だったのでしょうか。

阿根納造船廠内部のグラフィティ01

コンクリートが剥き出しになっているので廃墟のお供とも言えるグラフィティも多いです。

阿根納造船廠内部のグラフィティ02

こちらはMV風の撮影ができそうな不自然に持ち込まれた椅子と各国の言葉で書かれた白い文字で埋まった壁。よく見ると日本語で「家に帰ろう」と書いてありますね。

剥き出しになった鉄筋

錆びて先端が尖った鉄筋が至る所にあるので、崩れが大きい場所を歩く時は特にお気をつけください。

地元の台湾人達は暖かい日だと短パン・Tシャツという軽装でやってきますが、気温に関わらず身体を護れるように長袖を着ていくのをおすすめします。

詰所のような空間

壊れた壁。生活に必要なものが一式置いてあるのが見えたので、かつて詰所として利用されていた空間でしょうか。

釣り人

すぐ横が海なので釣りを楽しでいる方もいます。

阿根納造船廠3F部分

下にいるだけでも楽しめますが、上へ昇る階段があるので3階(?)部分に上がることもできます。

崩れた床

ただし上階では転落防止柵などの安全設備が当然存在しないので注意して歩きましょう。

大きく崩れた箇所

上から見るともの凄い崩れ方をしているのが分かります。

途中までしか形を残していない階段

途中までしか形が残っていない階段もあり、そこに立って撮影している写真をInstagramで見かけました。(僕は怖くていけない)

阿根納造船廠外観04

現在基隆市は阿根納造船廠を歴史的建築として保存する方法を検討中のようで、今後はもしかすると綺麗に整備され安全を確保するために立ち入り可能なエリアが制限される可能性もあります。

最後に

阿根納造船廠内部02

実は僕自身は初めての廃墟探訪だったのですが、やはり写真で見るのと実際に現地へ行ってみるのでは感じ方は全然異なりますね。

入場料はかかりませんし、天気や時間帯が変わればまた雰囲気が変わってくると思うので、海外の廃墟に興味のある方は是非足を運んでみてください。

施設情報

阿根納造船廠遺址

基隆市中正區正濱路116巷75號地図(Googleマップ)で見る

※1元=4.5円で計算(2022年9月3日現在)

台湾レトロ建築案内

台湾レトロ建築案内

老屋顔(辛永勝・楊朝景),西谷格

ナカジマチカ

ナカジマチカ / nakazimachica

神奈川県出身。日本で会社員として約7年間働いた後に独立し、中国語を学ぶための台湾語学留学を経てそのまま台湾移住。現在は台中市を拠点にWebコンテンツ制作のフリーランスとして生活中。

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阿根納造船廠内部02
ナカジマチカ

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神奈川県出身。日本で会社員として約7年間働いた後に独立し、中国語を学ぶための台湾語学留学を経てそのまま台湾移住。現在は台中市を拠点にWebコンテンツ制作のフリーランスとして生活中。

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