ども台湾在住のナカジマチカ(@nakazimachica)です。
台湾は比較的治安が良い国だと思いますが、自然災害という点においては強烈な台風に襲われることも多い上、日本と同様地震大国です。
もしその台湾で生活をするとしたら、日本で生活するのと同じようにいつどこで大地震に遭遇してもおかしくないということを常に頭に置いて行動しなくてなりません。
さて先月の話になりますが、9月21日は20世紀の終わり1999年に台湾で中央部を震源地とした大地震が起きた日でした。それに伴い台湾では9月21日を『防災の日』として制定しています。
その台湾の防災の日に交流協会(台北事務所)及び日本人会安全対策委員会が主催する安全対策講演会が開かれまして、こちらに僕も参加してきました。
今回はその安全対策講演会で聞いた「台湾で大地震などの災害が起きたらどうすればいいのか?」についてシェアしたいと思います。どうぞご覧ください。
目次
安全対策講演会の様子
安全対策講演会が行われた場所は交流協会台北事務所です。台湾に1年以上住んでいますが今回初めて来ました。
実際に来てみるとびっくりすると思います。日本にある台北駐日経済文化代表処とは全く比較にならないくらいしっかりした建物です。この建物に入っていく方はタクシーでブゥンと乗り付ける人が多かったですね。
講演会会場へ入っていきざっと周りを見渡すと参加者は4,50代の日本人男性が中心。一方で女性参加者はチラホラ程度。
平日のお昼時の街を歩けば女性会社員ばかりの台湾社会とは対照的な光景です。
交流協会の方(日本人)からも台湾での犯罪発生状況や具体的な取組みなどの簡単な紹介がありましたが、今回の講演会のメインは台湾の内政部消防署災害管理組の科長さん(台湾人)からの台湾での災害時に関する講演です。
プレゼンは全て中国語でしたが、中国語が分からない日本人参加者のために台湾人の方が同時通訳を行っていました。通訳の方がいるイベントに初めて参加しましたが、どちらの言語も理解できる場合は少しまどろっこしく感じますね。
災害に関する役立つツール(Webサイトやアプリ)の紹介
安全対策講演会に出た話によると、台湾の防災対策は日本のものを参考にしているため、台湾の防災対策はほぼ日本と同じだそうです。
つまりまずは我々が小学校からやってきた対策(参考:消防庁の防災マニュアル)を各自で行いましょう。
更にここでは台湾の内政部消防署災害管理組の科長さんのプレゼンを聞いて、個人的に有益だと思った“台湾での”災害時に役立つツールなどを抜粋して紹介します。
台湾の緊急避難所を調べたい
大地震などが起こり、家に住めない状態になり食べ物も手に入らなくなってしまった時のために緊急避難場所を調べておきましょう。
調べ方ですがまず各市ごとの防災サイトにアクセスし「疏散避難圖」に関するページを開き、自分の住んでいる地区の地図を探します。
地図を開いたら、建物の中に人が逃げ込んでいる緑色のピクトグラムを探してください。そこがあなたの家の近くの緊急避難場所です。
ただ、地図のフォーマットがバラバラで見難い、地図のpdfが激重、『○○里』という区分が分かりづらい等の問題点があるので、台北市に住んでいる方は臺北市行動防災というアプリに近くの避難場所を探せる機能があったので、こちらで調べたほうが早いかもしれません。
台湾の災害用伝言ダイヤルは「1991」
日本の災害用伝言ダイヤル171と同じような機能を備えたダイヤルとして、台湾には1991というダイヤルがあります。こちらはインターネット版(掲示板)も用意されています。緊急時だけではなく普段も使えるそうです。
僕は東日本大震災の時も問題なく繋がっていたことからTwitterの方が簡単だと思ったので、家族には自分を含め災害時専用のTwitterアカウントを用意しTwitterを災害用掲示板代わりに使う方法を教えてあります。
ただこういった公的機関が用意したツールもあることを覚えておけばいざという時に役立つはずです。
地震速報が欲しい時は「EEW 地震速報」
EEW 地震速報は地震の速報を通知してくれるアプリです。最近起こった小さい地震を含めて履歴を見ることも可能。
災害情報を知りたい時は「全民防災e點通」
災害に関する色々な情報を集めたいという時はとりあえず全民防災e點通へ。災害に関するポータル的なサイトです。最新の台風や地震などの情報が掲載されています。
最後に
安全対策講演会に参加した感想としては、台湾だからと言って特別な対策は特にありませんでしたが、今まで知らなかった台湾の防災系のツールを知ることができたのは収穫でした。
やはり日本と同様、最低限やる事としてはまず自宅近くの避難所を確認、何かあった時の家族や親しい人たちとの連絡方法の取り決め、そして万が一に備えて防災バッグなどを用意しておくなどの日頃の準備が大切です。
ナカジマチカ / nakazimachica
神奈川県出身。日本で会社員として約7年間働いた後に独立し、中国語を学ぶための台湾語学留学を経てそのまま台湾移住。現在は台中市を拠点にWebコンテンツ制作の個人事業主として生活中。