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台湾で断水が始まりました。経緯や断水生活の様子など

ども台湾在住のナカジマチカ(@nakazimachica)です。

台湾では2020年から中部を中心に叫ばれてきた雨不足が深刻化し、ついにこの時がやってきてしまいました。そう断水です。

しかもこの断水は週に丸々2日間(48時間)。過去に水道工事などで数時間のみ水が止まることは日本で生活していた時もありましたが、定期的に長時間水が止まる生活は初めての経験です。

そこで今回は台湾が断水に至った経緯や、断水期間中の生活や街の様子などを紹介したいと思います。それではご覧ください。

目次

台湾で何が起こっている?

枯れた植栽

断水に至るまでの経緯

台湾では2020年からの雨不足の影響で、台湾各地にあるダムの貯水量が下がり、中部を中心に広範囲で渇水が続いています。

農業や半導体産業などでは甚大な影響が出ており、2021年が始まってから台湾・新竹に拠点を置く半導体の世界最大手TSMCの動きは各メディアで報じられていたので、既にご存知の方もいるでしょう。

家庭用水に関しても2020年から一部の地域で減圧給水、減量給水、時間給水などを行い対応していますが、2021年4月18日現在も台湾は依然として深刻な水不足に見舞われています。

そしてついに、給水量を制限し貯水率低下を抑えるため2021年4月6日(火)から台湾(苗栗・台中・彰化の一部地域)で大規模な計画断水が始まる運びとなりました。

実施される計画断水の内容

4/6から該当地域で週に2日間(48時間)給水が止まります

ポイントは週に2日間“連続”で水が止まる部分で、間隔を空けて週に2日ならともかく2日連続は生活に支障が出ることは間違いなく、しばらく不便な日々が続くことになるでしょう。どうやら毎週1日だけ水を止めるのは技術的に難しいそうです。

断水はいつまで続くのか?

さて問題は「いつ断水が終わるのか?」です。今のところ期限は定められておらず、質問を受けた経済部(日本の経済産業省に相当)の部長王美花氏は「看老天賞不賞臉(神様が願いに応じてくれるかどうかによる)」と回答しました。

つまり今回の断水がどのタイミングで終了するのかはまさに天任せ。

同じく経済部の発表によると、断水解除の具体的な目安としては苗栗・台中で5月末までに300mmの降雨があれば、断水から減量給水などの措置に移行できる可能性があるそうです。ただ逆に雨が降らない期間が長引けば断水日を週2日以上に増やすことも検討されています。

※2021年6月6日(日)に台湾(苗栗・台中・彰化の一部地域)の計画断水は一時的に解除されました。

断水生活の様子

断水前

台灣自來水公司からのお知らせ

政府から計画断水が発表されると、すぐに台灣自來水公司からお知らせが届きました。冊子を開くと断水前、断水期間、断水復旧後の注意事項、臨時給水スタンドマップの情報などが書かれています。

貯水用のポリタンクとバケツ

断水日が近づいてきたらポリタンクやバケツなどに水を貯めます。

給水の集中を避けるため断水前日の夜などに一気に水を貯めるのは好ましくありませんが、細菌の繁殖を防ぐため貯水から3日以上経過した水を使うのは控えた方が良いらしいので、断水日の2,3日前から段階的に水を貯めはじめます。

その他の断水期間中の注意事項はCNAの記事にまとまっているので気になる方はご覧ください。

飲料水

飲料水については、普段マンション内に設置されているウォーターサーバーを活用していますが、断水中は利用できなくなるので事前に数日分の飲料水をネットスーパーで注文しました。

台湾も日本同様地震や台風などの自然災害が多いので、非常時用に水の用意はいくらあっても損はないはずです。

空になったスーパーの水売り場の棚

断水日前日にとあるスーパーを訪れると桶裝水(ウォーターサーバーなどに設置されるような大容量の容器に入った水)や1.5〜2リットルサイズのペットボトルはほぼ売り切れ。

ただ、後日別のスーパーを覗いてみると飲料水が棚に並んでいたので安心しました。

特設されたバケツ売り場

計画断水がニュースになった日は貯水用にバケツやポリタンク、そして多目的収納ケースなどもかなり売れたみたいですね。

水を貯める飲食店

各飲食店で断水に備える様子を見かけました。おつかれさまです。

臨時給水スタンド

こちらのタンクは貯水が付きてしまった時に利用できる臨時給水スタンドです。

臨時給水スタンドマップはこちら。マップに掲載されていない場所にも設置されているようなので参考程度に。

湯沸かし器のスイッチ

断水開始時間直前。就寝前に湯沸かし器のスイッチを切っておきます。

断水当日

蛇口

迎えた断水日(1日目)。朝に蛇口を捻ってみたところ平常より水の勢いはないものの水は出ました。トイレも若干ぎこちないですがまだ水を流せます。

マンション屋上に設置されている給水塔

近年の日本の集合住宅では見なくなりましたが、現在台湾で住んでいるマンションには給水塔が備え付けられていて、その水を使い切るまでは断水期間中でも水が出ます。

手洗い方法

感染症対策の基本は手洗いとマスク着用及び咳エチケットの徹底なわけですが、ご存知の通り手洗いは流水で手を濡らし、石鹸をつけて洗い、しっかり洗い流してこそ意味があります。断水と非常に相性が悪い。

幸いまだ水が出ていたので、手洗いに関してはまだ出てくる水を大事に使って行いました。

蛇口付きポリタンク

水の供給が完全に止まった時のために、貯水用のポリンタンクにはこういう蛇口が付いたタイプを選ぶと良いですね。

蛇口付きのポリタンクは家樂福(カルフール)などで販売されているのを見かけました。

冷凍餃子

食事に関しては、水を使った下準備や洗い物ができなくなるので自炊はせず、外食にするかデリバリーサービスを利用するか、スーパーでお惣菜や冷凍商品などを購入して食べます。

断水中は当然飲食店も水が出ないので外で食べるのも衛生面が気になるところなんですが、気にしすぎると何も食べれなくなってしまうので、生物は避けて火が通してあれば大丈夫だろう精神でいただきます。

鮮魚類メニューが省かれたレストランのメニュー

とある断水日の食事では商業施設の中に入っているチェーン店を利用。このお店では鮮魚を使用したメニューの提供がストップしていました。

カップに入った水

水はカップに入ったものを提供されました。

紙皿に入った料理

飲食店も水を流して洗い物ができないため、注文した料理はテイクアウト用の紙皿で出てきます。

利用停止中のウォーターサーバー

商業施設内のウォーターサーバーは停止中。お手洗いの水もチョロチョロとしか流れませんでした。

飲食店の断水期間中の対応に関する貼り紙

一部の個人経営のレストランや病院などでは、断水日はお手洗い利用禁止、時短営業、定休日を断水日に変更。

また、台中の工業区や精密機械園区にある製造業の大手企業も出勤日を週末にずらすなどの対応を余儀なくされています。

手桶とバケツ

次は入浴。まだ水は出てきますが節水のため湯船やバケツに貯めておいた水を手桶ですくって身体を洗います。所謂行水です。

髪の毛を洗う際は手桶で頭に水をかけ続けているとあっという間に水がなくなってしまうので、大きめの洗面器があると効率よく水を使用しながら洗髪できて便利でした。

1年を通して比較的暖かい日が多い台中ですが、断水が始まった4月の朝晩はまだ長袖の上着が必要な気温だったので、貯めておいた常温の水はまだ冷たかったです。

マンション内のウォーターサーバー

断水日(2日目)。マンション内の共用ウォーターサーバーは1日目と同様に使用できませんが、部屋の水栓からはまだ水が出てきます。

安心して1日目と同じように生活を送っていましたが、夜の19時頃に水が完全に出なくなりました。残りの貯水を使用してなんとか2日間の断水を乗り切ります。

断水復旧日

週に2日間の計画断水は、現状日付が変わる0時から始まり翌日の24時まで続くのですが、場所によっては2日目の断水が終わっても水が出てくるまで数時間程度を要する言われていました。

僕が住む家は24時ぴったりに復旧とまではいきませんでしたが、深夜1時には既に水が出るようになっていました。朝を迎えてまずは全ての蛇口を捻って出てくる水に問題がないかを確認します。

洗濯機の水栓から出てきた白濁とした水

断水中も多少水が出ていた他の水栓と違い、2日間全く使用していなかった洗濯機の水栓からは最初白濁とした水が出てきました。これは正常の現象でしばらく水を流すことで平常時の透明度に戻ります。

湯沸かし器を使う場合は、水道周りの故障を防ぐためスイッチOFFの状態で蛇口のレバーをお湯側に倒して水を出し、水がスムーズに出てくるのを確認してから湯沸かし器のスイッチを入れます。

最後に

台中市の麻園頭溪

以上、2021年4月から始まった台湾の断水期間中の生活の様子でした。

防疫対策は依然として続けていく必要がありますし、台湾では4月以降気温が30℃を超える日も多くなるので、終わりの見えない断水生活はなかなか厳しい状況です。

この水不足は今後様々な余波を呼び、市民の生活が不便なのはもちろん、経済活動へのダメージも更に大きくなることが予想されるので、問題が解消できる降雨があることを切に願います。

ナカジマチカ

ナカジマチカ / nakazimachica

神奈川県出身。日本で会社員として約7年間働いた後に独立し、中国語を学ぶための台湾語学留学を経てそのまま台湾移住。現在は台中市を拠点にWebコンテンツ制作の個人事業主として生活中。

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神奈川県出身。日本で会社員として約7年間働いた後に独立し、中国語を学ぶための台湾語学留学を経てそのまま台湾移住。現在は台中市を拠点にWebコンテンツ制作の個人事業主として生活中。

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