ども台湾在住のナカジマチカ(@nakazimachica)です。
海外を旅行する際にツアーを利用したことがある方は少なくないと思いますが、台湾をはじめとした世界各国の現地ツアーやアクティビティなどを提供する会社として、近年頭角を現しているのがKKdayです。
台湾へ行く時に台湾新幹線の割引チケットなどを利用したことがあり、既にご存知の方も多いのではないのでしょうか。
僕自身も観光スポットや交通機関の割引チケットの利用はもちろん、ややマニアックな台湾アクティビティを探す際にも参考にしたりと普段からお世話になっております。
今回はそんなKKdayさんからお声掛けいただき、台北市にある本社にお邪魔する機会を得たので、オフィスをじっくり見学して、高品質サービスを提供できる理由などについて社員さんにインタビューを行ってきました。それではご覧ください。
目次
KKdayの概要
KKdayは酷遊天國際旅行社股份有限公司が運営するアジア最大級のオプショナルツアー販売サイトおよびアプリです。
台湾の台北市に本社を置き、2014年創業にして現在は日本、韓国、香港、タイ、ベトナム、フィリピン、マレーシア、シンガポール、インドネシアへ拠点を広げ、アジアを中心に成長を続けています。
またQSearchの調査によると、2019年のFacebookにおける旅行会社の影響力ランキング(いいね・コメント・シェア数等から分析)は、台湾の老舗旅行会社である雄獅旅遊、可樂旅遊に次ぐ3位で、Kkdayはこれからの旅行業界を牽引していく企業として存在感を示しています。
KKday本社を訪問してオフィス見学
これからKKday本社を訪問するわけですが、現在の時刻は8時55分。そして台北MRT松山駅にいます。
ここで何をしているかというと、実は今回の取材はご厚意によりKKday社員専用送迎バスに乗って疑似出勤体験をさせて頂けることになっています。
というわけでバスの出発地点である松山駅へ来ておりまして、これからKKdayの社員の方々と一緒に会社へ向かいます。僕は普段ひとり自宅に籠もって黙々と仕事をしている生活を送っているので、久しぶりに出勤を体験できることにワクワクしています。
台北MRT松山駅4番出口を出てすぐのところにバスターミナルがあるのですが、そこへ定刻になるとやって来るのが噂のKKday社員専用送迎バスです。
バスの外観は季節に応じたラッピングに変わるそうで、僕が乗車したバスは冬仕様になっていました。ナンバーの頭にも「KK」と付いていて気合いを感じます。
バスターミナルを発ち、基隆河にかかる成美橋を渡ると…
15分ほどでKKday本社が入るビルに到着。KKdayのオフィスはこちらの5階にあります。
エレベーターで5階に上がりエントランスへ。おはようございます。
エントランスのすぐ横には清潔感ある広々としたロビーがあります。このロビーには遊び心が散りばめられていて、色々楽しい要素があるので順に紹介していきましょう。
まずはロビー手前に設置されているブランコ。実際に漕いで遊ぶこともできます。
こちらはビーチエリア。このハンモックもただの飾りではなく実際に横になって休むことが可能です。
壁に描かれた飛行機のアート。中に英単語が書かれているのですが、これはKKdayの社員さんがKKdayに対して抱いている各々のイメージなんだとか。
実はPCテーブルにもなっちゃう「K」のオブジェクト。登壇してPCを操作しながら発表を行う時などに使えます。ちなみに「KKday」の名前には特に意味はないそうです。笑
ロビーには自社カフェ「OOO cafe」も併設されています。
商品の価格は外で買うよりも若干安いですね。飲み物だけではなく軽食も販売されていて、朝昼はこのカフェで軽食を購入して食べる社員さんもいるそうです。
カフェ名にもなっている3つのOは「Out Of Office」という意味で、このカフェにいる時は業務から離れてリフレッシュして欲しいという願いが込められているとか。
お次はロビーを囲むように設置されている会議室を見ていきましょう。
会議室は旅行とレジャーや都市など、ひとつひとつ異なるテーマで設計されています。
扉には個性ある固有のロゴが設けられていて見応えがあります。こちらは「KYOTO」ルームのロゴ。
どの会議室もロゴデザインが秀逸なのでじっくり紹介していきたいところですが、他にもまだ色々ありますし会議室の中も見ていきたいのでロゴ紹介はここまでとします。
こちらは先程の「DIVING」ルームの中です。
カラフルなボルダリングのホールドが敷き詰められた壁が可愛い「BOULDERING」ルーム。
こちらは「HAWAI」ルーム。アロハシャツが壁に掛かっているだけで雰囲気がグッと明るくなります。
上司に言い難いことを相談する時は敢えてこういう部屋を選ぶといいのかも…。
空港の搭乗口をイメージした「GATE4」ルーム。各都市の時間を確認することができる時計が掛けられています。
「NASA」ルームを発見。中へ入ってみましょう。
…お邪魔します。月相の写真が飾られた大会議室になっていました。
KKdayさん、今後は月旅行ツアーの取り扱いも視野に入れていると捉えて良いですか?
各国に拠点があるので会議用マイク・スピーカーやカンファレンスカムを使用して、他国の事務所にいるKKdayメンバーとビデオ会議を行うこともあるそうです。
これら会議室を利用した、社員向けの日本語教室が終わったところにちょうど遭遇したので、参加者された社員さんの1人に教材を見せていただきました。
社内ではこんな風に他にも韓国語や英語などの言語教室を開くこともあるそうです。
ついでにロビー横のお手洗い前の廊下も紹介。格好いい空間には格好いいピクトグラムがある。
続いて執務エリアにお邪魔させて頂きます。社員証は執務エリアへ入るためのカードキーにもなっていて、台湾のICカードのひとつである悠遊カード機能も備えています。
見通しの良いワンフロアの執務エリア。過去に台北でお伺いしたことのある数十人〜数百人規模の企業のオフィスでは、執務室がバラバラになっていることも少なくなかったので、ひとつにまとまっている執務エリアは連携がスムーズそうですね。
こちらの本社に勤務する社員は現在400人弱でその内80%が台湾人、20%がその他外国人だそうです。ちなみに各国のオフィスの方々を合わせると500人程の社員さんがKKdayで働いています。
壁に大きく書かれたKKdayの社是である「Work Hard, Travel Harder … よく働き、よく旅行せよ」。
この言葉に偽りなく、KKdayでは旅行関連の福利厚生が充実していて、社員には通常の有給休暇に加え、“旅行”有給休暇が毎年3日間付与されたり、年3回までKKday主催ツアーに1米ドルで参加できるそうです。いいな〜。
執務エリアの中央通路にはWALL STREETの標識が。
そのWALL STREETを真っ直ぐ進むと出現するのが全面スケルトンのCEOルームです。CEOの陳明明さんは僕が社内を取材させて頂いている間は常に会議をしているか外出されていました。
このロゴマークが描かれた扉の奥に何があるか分かりますか?
答えは財務室です。中に貼られた各国の紙幣をコラージュした世界地図は旅行とお金を扱う場所にぴったり。
こちらは人事室。扉に設けられたこの可愛い金魚鉢のロゴマークにもちゃんと意味があります。
現在のオフィスに移転する前はCEOルームと人事室のみがガラス張りだったのですが、当時、人事室のスタッフが「私たち水槽の中で働いてるみたい。」なんて話をしていたらしく、その前オフィス時代の思い出を反映したのがこのロゴマークなんだそうです。笑
カスタマーサポートの方々の席。KKday利用者が安心して海外を旅行できるのもみなさんが助けてくれるおかげですね。
角に設置されたソファとローテーブル。簡単な打ち合わせなどに使用するようです。
また中央部にはスタンディングデスクも設置されていて、簡易ミーティングや立ち作業などに利用できるようになっています。
PC周りの機材がゴロゴロ並んだデスク。KKday社員には基本的にAppleのノートPCが貸与されます。
椅子も希望すれば自分の好きな椅子を購入できるそうです。こだわりが詰まっていそうなオレンジ色のクールな椅子に座っているエンジニアさんを撮影させて頂きました。
執務エリアと連結する社員専用の会議室エリア。こちらの会議室はカラーがテーマになっていて各室に色名が付いています。
「PINK」ルーム。こういう明るい空間で上司に言い難いことを相談したら全てうまくいきそう(2回目)。
外の空気に触れることができるバルコニーもあります。密度が高い台北ですが開放感ある景色が見れる場所があるのは良いですね。
会社の所在地については、MRT駅徒歩圏ではないので若干不便ですが、社員専用の送迎バスも出ていますし、何より他企業さんとのやり取りが便利な立地なんだそうです。
続いて障子の屏風で仕切られたバックヤードを覗いてみましょう。
中へ進むとまずはドリンクやスナック菓子などの自動販売機がありました。価格は通常より若干お買い得に設定されています。中には1元(約3.6円)で購入できるお菓子も(残念ながら売り切れ)。
授乳室とシャワールームも完備されています。
2つ設けられている爽やかな給湯室。
奥にはもはや日本でもお馴染み大同電鍋が鎮座していました。ボディカラーはKKdayのコーポレートカラーと同じブルー系で統一。
こちらは窓際に並んだ観葉植物と空のお弁当箱。
近年台湾では商店でのプラスチック製ストロー・袋の提供が制限されるなどエコに注力する動きが見られ、KKday社内でもお弁当箱などのマイ食器を持参する社員さんも多くなっているそうです。
更にこれは使い終わって洗ったお弁当箱のドライにも自然の力を利用しているわけです。地球への思いやり度が高い。
KKdayのオリジナルカレンダー(2020年版)。
実はこれ、KKdayがツアーやアクティビティを提供している各国の休みが一目で分かる様になっていて、他国の事務所やサプライヤーさんと連絡を取る時などに便利なんだとか。
そうこうしている内にお昼を回りお腹が空き始める時間になったので、厚かましくも同ビルの地下1階にある社員食堂でKKdayの社員の方々に混じって自分も昼食をとらせて頂くことに。
こちらの社員食堂では、台湾の自助餐廳(台湾式ビュッフェレストラン)で提供されているようなメニューを、社販価格で食べることができます。
また、会社付近にあるいくつかのレストランでは社員割引になるレストランもあるそうなので、意識すれば食費はかなり節約できそうですね。
日本人社員の方々と一緒にテーブルを囲み、皆さんがなぜ台湾で働いているかといった現在に至るまでの経緯などを聞かせて頂きました。
お昼休憩の後は、KKdayにはどんな人達がいるのかを少し細かく観察してみます。
ちなみにKKdayでは服装や髪型についての規則はなく、ファッションは基本的に自由です。
目を引く部位にタトゥーが入っている社員さんもちらほら。
調子に乗ってどんどん撮影。赤いバラが持つ意味は情熱や恋でしたっけ。
デスク周りも個々で比較的自由にできるようです。こちらは機能と彩りの美しさを兼ね備えたビジネス開拓部の方々の島。
この方はデスク下に(主にお酒が入った)マイ冷蔵庫を仕込んでいました。
更にはマイビールサーバーも。仕事中は目の前の業務に集中して定時になった瞬間に一杯やるそうです。
聞くところによるとKKdayにはお酒好きな社員さんが多いらしいので、お酒が好きな人にとっては楽しく飲むことができる相手がすぐ見つかりそうな職場ですね。
趣味が分かりやすい席。
大好きなパートナー達を自由に持ち込み可能です。
デザイナーさんの作業風景を覗かせていただく。
僕は数時間滞在しただけなので大きな口はきけませんが、こうして社内を回らせて頂きながら社員の方々の様子を見て感じたのは、みなさんKKdayのオフィスで過ごすのが楽しそうという点です。
遊び心と機能の2つを両立した社内のデザイン、個々のパフォーマンスを引き上げるための充実した設備・環境などが、社員の方々が気持ちよく仕事ができる職場に寄与しているのではないかと思います。
オフィスの取材に際して、隅から隅まで丁寧にご案内頂いた上、私からの細かな要望にも快く応えてくださり、本当にありがとうございました。
KKdayが高品質サービスを提供できる理由を社員さんに色々聞いてみた
オフィスの取材とは別に何人かの社員さんに対し、僕が普段KKdayを利用していて気になっていたこと等についてインタビューを行ったので、その模様もお届けします。
KKdayがたった数年で旅行業界においてオプショナルツアー販売サイトとして大きな存在になった理由は何だと考えますか? KKdayの強みや特長とあわせて教えてください。
- 魅力的な商品の企画力
- 旅行客へのマーケティング力
- 利用者データの分析力
があると考えています。
具体的には、各国籍の旅行者にとって魅力的な商品開発を行い、他社に先駆けインフルエンサーやアフィリエイトなど様々なチャネルを使った知名度向上とともに、質を担保しリピーターを増やしていることが、KKdayの成長の一つの要因だと思っております。
また自社海外拠点を作り、現地のサプライヤーと実際にやり取りを行い、サプライヤーさんとの信頼構築・商品開発をしています。
スケジュールが1から10まで決まったパッケージツアーは確かに便利ですが、自分で発見する楽しみや自由を損なう面もあると思っています。
ですがKKdayで提供しているプランは、自由旅行を手助けしどんな人でも旅行をより楽しめるものを揃えている印象があります。
こういった様々な層に寄り添う姿勢などの理念が知りたいです。
旅行者の方に、旅行先で「ディープな体験」をして頂きたいという気持ちがあります。
その体験を言語や支払い方法などの不安要素をKKday経由することで無くし、自分の言語でいつでも簡単に予約が出来、サポートも受けられるようにしております。
台湾に住む私から見ても、台湾で提供している体験やアクティビティはバリエーション豊かですが、KKdayではどのように体験やアクティビティを探しているのでしょうか?
常にそれぞれの国の人々の旅行傾向を追い、需要の高い商品を開発出来るように心掛けております。
またチケット商品だけでなく外国人旅行客にとっては少しハードルの高いもの等をKKday商品として提供し皆さまに楽しんで頂けたらと考えています。
まず定番商品を開発し、その後現地でのディープな体験ができるような商品を開発しています。
限られた旅行期間の中で、やりたいことを自由に組み合わせることが出来るように、一つ一つの体験を様々な時間帯で行えるように商品開発を心がけております。
これらの体験やアクティビティの選考基準は何ですか?
価格と商品内容の特別さとクオリティのバランスです。
KKdayのWebサイトを初めて利用した時、注文を確定するまでの流れがとても分かりやすかったのを覚えています。Webサイト・アプリのデザインに対しての考えを簡単に教えてください。
KKdayではブランドブックというものがあり全て社内で統一された基準で作成されています。
Webサイトやアプリ等はKKdayブランドのイメージを統一し、機能的であることを目指して適宜研究を行いクリック率など見て、使用者が使いやすいと感じるようにアップデートを繰り返しています。
(日本人社員の方に質問)台湾という環境やKKdayの社内環境は、業務においてプラスになっていると感じることはありますか?
KKdayはオープンな環境で旅行好きな社員が多いです。また言語が堪能な方が多いですが、やはり細かいニュアンスや言い回しには母語話者の重要性を感じます。
ですので日本人としてKKday台湾オフィスで勤務することは、台湾人はもちろん様々な国籍の方々と協力し、仕事が出来る環境にあります。
自分自身の言語力をはじめとする様々なスキルは日本にいるよりも向上しやすいと個人的には考えています。
世界各国の魅力的な体験やアクティビティを拡充し、日に日に存在感を増していますが今後の目標は何でしょう?
日本人の方々にもっとKKdayを知って頂き、日本人の趣味嗜好に合わせた商品開発を積極的に行っていく予定です。また日本への外国人旅行客の増加にも更に寄与していきたいと考えています。
今後は日本国内にも複数拠点を置き、最注力先の一つとして尽力して参ります。
最後に
以上、アジア最大級のオプショナルツアー販売サイト・アプリKKdayの本社紹介、サービスを支える社員さんへのインタビューでした。
自分が普段から活用しているサービスが育まれている現場を拝見させて頂き、それに携わる人達の考えを直接聞くことができたので、とても有意義な時間を過ごすことができました。
KKdayでは台湾旅行をお得に楽しむためのプランが豊富に用意されているので、まだ利用したことがない人はもちろん、既に台湾を何度も訪れたことがある人でも魅力的に感じる発見がきっとあるはずなので、是非ご覧になってみてください。
KKdayの現地ツアー・アクティビティを詳しく知りたい方は
会社情報
KKday
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ナカジマチカ / nakazimachica
神奈川県出身。日本で会社員として約7年間働いた後に独立し、中国語を学ぶための台湾語学留学を経てそのまま台湾移住。現在は台中市を拠点にWebコンテンツ制作の個人事業主として生活中。