ども台湾在住のナカジマチカ(@nakazimachica)です。台湾に来てから日本ではあまり出会う機会のないベジタリアン(菜食主義)の台湾人に出会うようになりました。
ちなみにみなさんはベジタリアンの料理にどういった印象をお持ちでしょうか?
おそらく「味が薄い」「野菜の青臭い味」など味に関してはあまり期待できない比較的後ろ向きなイメージをお持ちかと思います。僕も例に漏れずそう思っておりました。
ですが実際に台湾で生活していて日常的にベジタリアン料理を食べるようになった僕の個人的な感想としては、台湾のベジタリアン料理はアジア一、いや世界一かもしれないくらいレベルが高いと感じます。それくらい美味しいのです。
ということで今回は是非みなさんに食べてもらいたい台湾のベジタリアン料理およびレストランの紹介をしていきたいと思います。どうぞご覧ください。
目次
台湾ではベジタリアン料理は一般的
まずはじめに台湾でベジタリアン料理が発達している理由なのですが、本来宗教的な理由から食べられていた精進料理が健康志向の高まりによって日常食として変化していき、多くの人の食事スタイルとして定着していったという経緯があるそうです。
また台湾ではベジタリアンの方以外でも「受験に合格するまでのご褒美として食べない!」などの願掛け的な意味でお肉を絶つ人もおり、様々な理由からお肉などを食べない方向けのベジタリアンレストラン(素食餐廳)が街中に充実しています。
日本ではそもそもベジタリアン人口が少ないので、台湾ガイドブック等でベジタリアンレストランが紹介されることはほぼありません。
ですがベジタリアンが一般的な国の台湾ガイドブックではベジタリアン向けのレストラン情報が必ず掲載されるほど台湾のベジタリアン料理は有名だそうで、台湾のベジタリアン料理のレベルの高さが世界で認知されていることが分かります。
台湾のベジタリアン料理が食べられるおすすめのお店
僕のおすすめはこの全國食養健康素食というビュッフェ形式のチェーン店です。
ベジタリアン料理は高級レストランから屋台まで様々な場所で食べることが可能ですが、こちらはビッフェ形式のセルフサービスレストランで、台湾ではベジタリアンのお店に限らずよく見られる一般的なスタイルのお店です。お値段も非常にリーズナブル。
今回行った店舗(金華店)は、台湾師範大学の語学センターのあるキャンパスと東門駅の間にあるので、台湾師範大学の語学センターの学生は行きやすく、語学センターの学生もよく見かけます。
店舗情報
全国健康素食自助餐
台北市大安區金華街118之8號地図(Googleマップ)で見る
営業時間/10:30~13:55・16:30〜20:00
定休日/なし
全國食養健康素食の利用方法
1. 食べたい料理を紙皿に盛る
お店に入ったらまずは紙の取り皿とトングを取ります。テイクアウトの場合はフタ付きの紙皿に料理をよそいます。彼らはそのままトランスフォームしてお弁当箱になります。
上述したように所謂ビュッフェ形式で、保温された状態で並べられた沢山の料理の中から自分の好きなものだけを選ぶことができるようになっています。他のお客さんとの接触に気をつけながら選びましょう。
どの料理も美味しそうで毎回目移りしてしまいます。明らかに見た目が肉な物もありますがやっぱり肉ではないのです。味や食感は実際に試してみてください。
2. お会計
料理を選び終わったらカウンターに行き秤の上に取り皿を乗せます。すると一番右の黄色い枠で囲まれた欄に金額が表示されます。
秤上では102元と出ていますがこの日はなぜか切り捨ててくれ、100元(約450円)にしてくれました。ました。99元という半端なお代を払ったこともあるのでこの辺は店員の気分で決まるのでしょう。
ちなみに同じように自分で食べたい料理を選ぶことができる他のビッフェ形式のセルフサービスレストラン(自助式餐廳)では、選んだ料理によって値段が決まることもあり、野菜は安く肉や魚は高いというのが暗黙の了解です。
ですが、このお店は選んだ物の質量だけで金額が決まるので、高そうな料理に警戒しながら選ぶ必要がないのが嬉しいです。(セコい)
このお会計の時に「吃飯嗎? (ツーファンマ?) … ご飯は食べますか?」と店員さんから聞かれるので、ご飯が食べたい場合は「要飯(ヤオファン)」もしくは「好(ハオ)」と答えましょう。
これで+10元払うと白飯か五穀米がおかわり自由になります。もしご飯が要らなかったら「不用(ブーヨン)」と答えてください。
3. 店内で食べる
店内はどこでも好きな席に自由に座って構いません。自分の席を決めて料理をよそった取り皿と荷物を置いたら、ご飯やスープ、箸、スプーンなどを取りに行きましょう。
全國食養健康素食はおかわり自由になっていますが、ご飯とスープに関しては予め分量が測られ置かれているものを個別で購入するタイプのビュッフェ形式のレストランもあります。
さて準備が済んだのでいただきます。上からのアングルだと分かりづらいですが五穀米は欲張ってよそい過ぎて日本昔話盛りになっています。
語学センターの授業で「日本と台湾の食習慣の違い」というテーマでプレゼンする機会があり、その発表の中で「台湾のご飯はなぜか見た目が全て茶色い」という大変失礼なことを話したことがあるのですが、今回はその法則に反して彩り豊かな配色で食欲をそそります。
どうしてもいいけど、ビュッフェ形式の食事の場で「盛り付けのセンスが試されるね。」って横でウザく絡んでくる人は、見た目が綺麗な食物写真をアップする時くらいしか使ってないFBアプリの角に頭ぶつけて欲しいですよね。
味付けや歯ごたえの再現のクオリティが高すぎて、普通にお肉や魚と言われて出されても分からないほど満足できる料理が多いです。写真の料理は普通にハムのような食感です。
4. 片づけ
多くのビュッフェ形式レストランでは、食べ終わったら食器や食べ残しは自分で片付けます。こちらのお店では回収スペースは外にありました。
またこちらの店舗ではお店の前に洗面所も設置されていました。多くの台湾の飲食店では日本と異なり店内に手を洗える場所が無く、衛生面がが気になることが多いので嬉しい配慮です。食事の前後に手を綺麗にして気持ち良く食事を楽しむことができます。
最後に
台湾で生活を始めた当初、家の周辺にある飲食店を見た時は野菜を多く摂って食事面で健康に気を遣うことは期待できないなぁと思っていましたが、この台湾のベジタリアンレストランの発見で安く健康的にしかも美味しく食べられる場所があることを知り健康面に関して一歩前進することができました。
台湾といえば夜市などで売られている、お肉や揚げ物、麺などが中心の脂っこい食べ物が台湾グルメとして有名ですが、このように野菜や大豆・卵だけを使用したベジタリアン料理もとっても美味しいです。
全國食養健康素食は台湾在住者だけでなく旅行で訪れた方にも非常におすすめのお店なので是非お試しください。
ナカジマチカ / nakazimachica
神奈川県出身。日本で会社員として約7年間働いた後に独立し、中国語を学ぶための台湾語学留学を経てそのまま台湾移住。現在は台中市を拠点にWebコンテンツ制作の個人事業主として生活中。