ども台湾在住のナカジマチカ(@nakazimachica)です。
初めて台湾に来た時は正直「日本とかなり似ているな」という印象を抱きましたが、こうして台湾で数年間生活しているとやはり街並みにも台湾の特徴が見えてきます。
今回はそんな台湾ならではの街並みを構成する要素のひとつである角店の話をしたいと思います。それではご覧ください。
目次
台湾の街にある角店
台湾は日系のお店やレストランの進出が多いこともあってか、市街地などは一見すると日本の街並みとかなり似ていると思われる台湾ですが、じっくり観察するとやっぱり街並みの違いが見えてきます。
その違いのひとつとして台湾の街で見られるのが、今回紹介する交差点に建つ角店です。
ある程度開発が進んだ片道4車線以上あるような大通りだと少ないですが、少し中に入った道だと交差点の角に建つお店が上から見ると四角形ではなく多角形になっていて、出入口が大きく設計されていることが多いのです。
こういった形状の建物を台湾では『三角窗建築』と呼びます。
次で詳しく説明しますが、商売をするのに有利であるため商業目的の建物は『金店面』とも言われたりします。
台湾の角店に多角形が多く出入口が大きく設置されている理由を考える
商売上の優位性を高めるため
台湾の不動産のサイトなどを見ると三角窗建築の優位性が書かれています。
- 対面する2方向の道路どちらからも視認性が高くなる
- 長時間通行人の視界に入る
- 看板を設置できる面が増える
などがメリットのようです。確かに。
交差点の角に建っている元々交通量も多く商売をするのに適した場所のため、貸し店舗の場合は家賃は高めに設定されているようです。
また、個人的には単純な四角形よりお店内部の様子が分かりやすく、お店自体の見栄えも良くなると思います。
風水による考え方の影響(仮説)
台湾には「門越大越招財(門が大きければ大きいほど福の神が舞い込む)」という考え方があります。
これは僕の仮説ですが、台湾の角店が交差点に接する面を広くして出入口を大きくするのは、この影響も受けている可能性もあるのではないかと思います。
似た考えとして“福を招き入れる”ため、台湾の住戸は扉がほぼ内開きになっていますね。
最後に
以上、台湾の角店はなぜ多角形で出入口が大きく設置されているのかについての話でした。
日本でも交差点の角に建つ建物は、直角ではなく少し角を取ってある建物が多いですが、台湾のように交差点に対する面が大きく、出入口も大きく設置されている角店となるとなかなか見かけませんよね。
是非台湾に街を歩いている時は角店の日本との違いに注目してみてください。
ナカジマチカ / nakazimachica
神奈川県出身。日本で会社員として約7年間働いた後に独立し、中国語を学ぶための台湾語学留学を経てそのまま台湾移住。現在は台中市を拠点にWebコンテンツ制作の個人事業主として生活中。