ども台湾在住のナカジマチカ(@nakazimachica)です。
僕は台湾を拠点に日本やその他の国などを行き来する生活をしているのですが、他の国から台湾へ戻ってきてあるモノを見かけると台湾にいる実感が湧き上がります。あるモノとは何でしょうか?
それは台湾の街中で見かける案内標識の人型ピクトグラムです。台湾にある個性豊かな人型ピクトグラムは、台湾の文化や感性などを反映しているようで非常に興味深いんですよね。
今回は台湾の雰囲気を感じる案内標識の人型ピクトグラムを紹介していきたいと思います。それではご覧ください。
目次
ピクトグラムとは?
そもそもピクトグラムとは何ぞやって話からなのですが、ピクトグラムは情報や注意を示すために表示される視覚記号の一つで、情報を単純に表現したい時に用いられる図です。
多くの人が毎日見ているであろう身近なピクトグラムの例としては、天気予報にある太陽や雲のマークなどがあります。
日本においては、ピクトグラムは1964年東京オリンピック開催時に外国人とのコミュニケーションを補助するために開発されたのがきっかけでその後広く使われるようになりました。今では日本社会に当たり前のように組み込まれていますよね。
今回はその日本人にとっても馴染み深いピクトグラムについて、台湾で見かける人型のピクトグラムに着目して紹介していきます。
台湾の街で見かける人型ピクトグラム
歩行者用信号機
まずは、外国人が台湾の街を歩いたら自国にある信号機と比較して「おや?」と思うであろう歩行者用信号機のピクトグラムです。
台湾へ来たことがある方ならご存知だと思いますが、台湾の歩行者用信号機は歩行者が道路を横断できる秒数表示し、緑色の人型ピクトグラムが歩く様子をアニメーションします。
このカウントダウン+アニメーション機能を持った信号機を採用したのは台湾が世界初だそうです。
足元注意
台湾でよく見かける立て看板。雨の日や店頭をモップがけした後、水が溜まりやすい所などによく設置されています。
足元注意は色々なパターンがあります。こちらは桃園空港の消毒マット前にあったものです。MJもびっくりの傾き。
なかなか豪快にずっこけています。
段差に注意
段差に注意シリーズもデザインが豊富です。
完全に座っているもの。
そのまま1階まで落ちていきそう。
助けてあげたくなる悲壮感が漂っています。
ちょっとセクシー。
乗り越え禁止
乗り越え禁止。こちらは現在公園として開放されている旧児童遊園地のメリーゴーランド前で撮影しました。
同じ乗り越え禁止の案内でも微妙にデザインが異なります。
進入禁止
進入禁止のピクトグラムですが、これは文字が併記されていないと少し分かりにくいかもしれません。
これぐらいハッキリ意志表示してくれるとすぐ理解できますね。関係者以外立入禁止です。
寄りかかり禁止
台湾鉄道の車両内にあった寄りかかり禁止のピクトグラム。
こちらは台北駅周辺の地下街のエスカレーターで見つけた別の寄りかかり禁止。
運転手とお喋り禁止
路線バスの中にあった、運転禁止に見えなくもないピクトグラム。「運転手とお喋り禁止」と書かれています。
日本ではバスの運転手に行き先を尋ねることすら乗客はためらう空気がありますが、台湾はバスの運転手が乗客とお喋りしている光景は割と普通です。
ドアに注意
こういうシーンで使われるピクトグラムは、日本だと上半身に動きが少ないものが多いですが、台湾のものは躍動感に溢れています。
スリに注意
士林夜市で撮影した「スリに注意」。みなさま夜市へ行かれる際はご注意くださいませ。
ショッピングエリア
ウキウキです。迪化街の入口で発見。
別パターン。台湾人がショッピングを娯楽以外のなにものでもないと考えていることを象徴するデザインですね。
新幹線チケット売り場
頭身がキャプテン翼のキーパーサイズの新幹線チケット売り場。
自動券売機の方は見慣れたサイズ感。
授乳室
日本の授乳室のピクトグラムは哺乳瓶だったり、もっとシンプルなデザインが多いですよね。
献血ルーム
ひと目で分かるかどうかは置いておき個人的には好きなデザインです。
車椅子を押す人
ある建物の車椅子の方専用入口の近くにあったので、呼び鈴を押すとスタッフが車椅子を押してくれるのだと思います。国際規格に則った車椅子のピクトグラムに人が加えられてますね。
自転車専用道路
日本は自転車だけの案内が多いですが、台湾ではヘルメットを被った人が乗っています。
二輪車待機ゾーン
歩道から撮影したので斜めで見づらいですが、スクーター大国台湾ならではの二輪車と四輪車の走行を分離させるための二輪車待機ゾーンです。
工事中
近所の工事現場で発見しました。ヘルメットとスコップを装備している姿が可愛いですね。
最後に
以上、台湾の街で見かける人型ピクトグラムでした。こうやって並べて改めて見てみると日本にあるピクトグラムとは結構雰囲気が異なりますよね。
個人的には日本のミニマルなピクトグラムも素敵だと思いますが、台湾のピクトグラムは人間的な感情がこもっているように見えるデザインが豊富で、それはそれで可愛く感じます。
昔はトリビアの泉などで紹介されて有名だった、非常口のピクトグラムも台湾オリジナルデザインだったらしいのですが、1987年に国際規格が決まった後は統一されていったようで現在はあの必死に避難する姿は拝めなくなりました。
台湾にいらした際は、日本のものとは異なる台湾のピクトグラムをよく観察してみると面白いかもしれません。
ナカジマチカ / nakazimachica
神奈川県出身。日本で会社員として約7年間働いた後に独立し、中国語を学ぶための台湾語学留学を経てそのまま台湾移住。現在は台中市を拠点にWebコンテンツ制作の個人事業主として生活中。