ども台湾在住のナカジマチカ(@nakazimachica)です。
最近以前から気になっていた台湾にある唯一の活字屋「日星鑄字行」を訪れまして、活版印刷の雰囲気を味わうついでにオリジナルの印鑑を作ってみました。
今回はそのオリジナル印鑑作りの様子と、中国語が話せなくても日星鑄字行でオリジナル印鑑を作る簡単な方法などを紹介したいと思います。どうぞご覧ください。
目次
日星鑄字行とは?

いきなりですが皆さんは「活版印刷」という言葉をご存知でしょうか?
現代で「印刷」と言えばPCや複合機上で印刷ボタンを押せば自動的にプリンターから紙が出力されるものですね。
ですが、その昔は手作業で活字を一文字一文字組み合わせて一枚の版にし、そこへインクをつけて紙へ押し付けることで印刷を行っていました。その印刷方法を「活版印刷」と呼びます。
今回印鑑を作りにいった日星鑄字行は、今もなおその活版印刷の文化を残す台湾唯一の活字屋さんで、活版印刷に使う活字を購入したり、購入した活字を組み合わせたオリジナル印鑑作成サービスを承っているお店です。
日星鑄字行の店内の様子を紹介

さぁお店に入ってみましょう。中に入ると鉛で造られた活字だらけです。活版印刷の世代ではない僕にとっては、店内に所狭しと活字が敷き詰められた光景は新鮮。

近くに寄ってみると活字がこんな感じで並べられています。

台湾なので繁体字の漢字だけかと思いきや、ローマ字やひらがな・カタカナの活字もありました。

この奥が作業場になっていて、オーナーやスタッフさんが日々活字を鋳造しているようです。

店内はフリーWi-Fiも完備してます。
日星鑄字行でオリジナル印鑑を作ってみる

冒頭でも紹介しましたがこの日星鑄字行では、お店に並べられている活字を組み合わせて自分だけのオリジナル印鑑を作ることができます。ということで僕も記念に作ってみることにしました。
活字探しはお店の人に手伝ってもらうことも出来ますが今回はせっかくなので自分で探してみることに。自分で活字を選ぶ場合は受付の横にある引き出しの中にある小さなお盆を取りましょう。

ちなみに自分で活字を選ぶ際の注意点ですが
- リュックなどを背負っている場合は、棚に引っ掛けないよう入口右の棚に置いておく。
- 一度手に取った活字は戻せない。自動的にお買上げになる。
- 活字の鉛は有害なので触った後は手を洗う。
この3点は必ずお守りください。

どの棚にどの大きさの活字が入ってるかはこちらをご参照ください。ちなみに地下にも活字が並ぶ棚があります。

…最初に息巻いたにも関わらず申し訳ございません。しばらく活字探しをしていたのですが、膨大な数の活字の前にいつまで経っても最初の一文字目さえ発見できず…

結局、挫けかけたところでタイミング良く声をかけてくれた日本語が少しだけできる店員さんに探すのを手伝ってもらいました。

さすがに場所を熟知しているようで、ものの5分でお願いした文字の10文字全てが捜索完了。

探し出した活字をちゃちゃっと組み立ててその場で印鑑にしてくれます。

というわけでオリジナル印鑑が出来上がりました。外観はお寺にある梵鐘のような重厚な雰囲気。サイズは結構大きくコンセントの先っちょ2つ分くらいあります。

朱肉をつけて実際に押してみたところです。今回はこのカナ文字6文字を組み合わせた本ブログ名の印鑑と、漢字4文字を組み合わせた一番スタンダードな印鑑の2つを作ってみました。
オリジナル印鑑を作る時の簡単な頼み方
中国語でやりとりは出来ないけど自分もオリジナル印鑑をサクッと作ってみたいという方は、下記のような紙を事前に用意しておき、お店に入ったら近くに居る店員さんに渡して「印鑑を作りたい」という旨を伝えてみましょう。

ここで大事なのは、印鑑にしたい『文字』と『書体(明朝体・楷書体・ゴシック体)』、そして『どういう組み方にするか』という3点です。
書体に関してはお店の入口のすぐ近くにサンプルが置いてあるので、作る前に自分の目で確認することが出来ます。ちなみにカタカナに関しては楷書とゴシック体しかありませんでした。
最後に
台湾で生活をする人は、何かを申請する時(例えば銀行口座開設)に自分の名前の印鑑を求められることもあるので、ひとつ繁体字の印鑑を持っておくと役立ちます。
また、繁体字の活字を使った印鑑を作ることができるのは、世界を見ても台湾にあるこの日星鑄字行だけ(多分)なので、旅行者の方でも実用や記念、プレゼント等の用途でオリジナル印鑑を作ってみてはいかがでしょうか。
施設情報
日星鑄字行
台北市太原路97巷13號地図(Googleマップ)で見る
営業時間/水曜日・金曜日・土曜日 10:00〜17:00
定休日/月曜日・火曜日・木曜日・日曜日
ナカジマチカ / nakazimachica
神奈川県出身。日本で会社員として約7年間働いた後に独立。台湾で10年間暮らした後本帰国し、現在は神奈川を拠点にWebコンテンツ制作の個人事業主として生活中。
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