ども台湾在住のナカジマチカ(@nakazimachica)です。
中国在住に住まれている方からするとありふれた光景だと思いますが、先日台湾でも卓上QRコードオーダー&決済システムを導入しているお店を見つけました。
2016年9月に中国の広州を訪れた時にこのサービスを見つけた時は感銘を受け、台湾や日本にもあったらいいなぁとずっと思ってたんですね。
今回は台湾で見つけた卓上QRコードオーダー&決済システムがどんなものだったのかを紹介をしていきたいと思います。それではご覧ください。
目次
卓上QRコードオーダー&決済システムを導入していたお店
今回紹介する卓上QRコードオーダー&決済システムを台湾で初めて見つけたのは、台北市中山区興安街にある粉粿・カキ氷屋さん覓糖です。
最初はただ同店の看板メニューであるカラフルな粉粿のビジュアルに惹かれ、何気なく入ってみたお店でした。
いつも通り注文をしようとカウンターの方へ向かいます。が、一般的な台湾のお店と違い、僕が注文したい素振りを見せても店員さんは一向に反応してくれません。
特別忙しいというわけでもなさそうだったので、違和感を抱きながら周囲を見渡すと「店内で食べる場合は先に席へ着いてから卓上にあるQRコードを読み取ってオーダーしてください。」という注意書きを発見。
「前に中国で見たあのシステムだ!」と確信を得ながら店内に置かれたテーブルを見ると貼ってありました。QRコードが。
そのQRコード読み取るとそのお店で提供しているメニューが表示されます。
食べたいメニューの数量を増やして支払い方法に進みます。
支払い方法はLINE Payと現金から選ぶことができました。今回は現金を選び、カウンターでスマホの注文完了画面を見せて会計を済ませます。これで注文と代金の支払いが完了しました。
支払い方法について補足すると、選択肢がLINE Payと現金の2つしかないのはシステムと連動されていないだけであり、現金を選んでからカウンターへ行き街口支付などで支払うこともできるようでした。
今後企業同士の連携によって各種支払いもスムーズにできるよう整っていくことが予想されます。
しばらく待つと注文したメニューが到着。台湾だと注文方法や会計のタイミングが分かりにくい飲食店もあるのでこれだと簡単ですね。
卓上QRコードオーダー&決済システム「AI服務生」について
上記のお店で使用している卓上QRコードオーダー&決済システムを調べてみたところ、悠遊餐飲國際有限公司のAI服務生という名前のサービスを使用しているようです。
AI服務生は日本語だと「AI店員」「AIウェイター」等に近い意味になるので、AI服務生の説明ページには月々の利用費用は「月給1,950元」と書かれています。ユーモアがありますね。
更に別サービスとしてEZ meals自助收銀機という各種支払方法に対応したセルフレジも提供していて、AI服務生と組み合わせることによって、飲食店は営業中においては調理場外で行う業務をほぼ無人化できるようです。
「AI服務生」と「EZ meals自助收銀機」を活用した卓上QRコードオーダー&決済のイメージ
今後、台湾で普及していくのか?
さて、個人的には非常に便利で効率的だと思っている卓上QRコードオーダー&決済システムですが今後台湾で普及していく可能性はあるのでしょうか。
例えば日本のスーパーなどではセルフレジはすっかりお馴染みになりましたが、客足が伸びる時間帯は有人レジを待つ人もまだまだいるので、それと同じように台湾でも受け入れられるにはもう少し時間がかかると思われます。
実際、今回紹介したお店で注文したものを食べながら店内の様子を眺めていると、上で紹介したように「注文はQRコードからお願いします」と注意書きがあるにも関わらず、ほとんどのお客さんは口頭で注文していました。
ただモバイル決済を含めこういった新しい仕組みは過度期にあるはずなので、現在台湾でジワジワ広がっている現金以外の決済手段が日常に溶け込み、世代交代が進むと今回紹介したようなサービスも当たり前になるのかもしれません。
台湾で暮らすいち消費者としては、これらの技術によって現在ある小さな溝がどんどん埋まっていく未来を期待しています。
ナカジマチカ / nakazimachica
神奈川県出身。日本で会社員として約7年間働いた後に独立し、中国語を学ぶための台湾語学留学を経てそのまま台湾移住。現在は台中市を拠点にWebコンテンツ制作の個人事業主として生活中。