ども、台湾でWebコンテンツ制作のフリーランスとして働いているナカジマチカ(@nakazimachica)です。
フリーランスの7〜8割は5年以内に廃業になると言われている中、ありがたいことに今年でフリーランスとして働きはじめて8年目となり、とうとうフリーランス歴が会社員として働いた期間を超えました。
そこで今回はフリーランスとして働いてきたこの数年を振り返ってみたいと思います。それではご覧ください。
目次
フリーランスになる前後の小話
僕は新卒で採用された後、合計約7年半の会社員を経て(転職1回)、台湾で語学留学を始めたのとほぼ同時期にフリーランスになりました。
実は上記のタイミングでフリーランスになる前も会社員一筋だったわけではなく、社会人になった直後から時期や専門は漠然としていましたが、将来的には独立することを考えながら日々を過ごしていました。
そのため会社員を辞める前の数年間は、平日は会社員として働き休日はフリーランスとして個人で仕事を受けていた期間も経験しています。
社会人1年目から独立のことを考えていた背景には当時ネットで見ていた情報から、自分のようにものづくりを仕事にしている人の中には所属する組織や会社以外でもクリエイティブな活動に取り組み、それがやがて仕事となり自然と独立を選ぶ人がいることを知っていたからです。
当時、実力は全くないくせに自分もいつかはそうなるものだと勝手に思い込んでいたんですよね。
それから数年後、たまたま訪れた台湾に住んでみたいと思うようになり、やがて行動に移すべくそれまで会社で学んだことと個人でやってきたことを頼りに会社を辞めて独立しました。
ただ自分の場合、当時数年間は働かなくても生活できる蓄えやたまに受ける個人の仕事はあったものの、会社員の給料と同じくらい毎月報酬が貰える仕事の受注先を確保してからの退職ではなかったので、会社を辞めた時点では無職になったのも同然の状況だったと思います。
つまりフリーランスになりたいと思ってフリーランスになったわけではなく、自分の状況とやりたいことを考えた結果、「フリーランスとして働いて生きていくことにした」と言ったほうが正しいです。
フリーランスで取り組んできた仕事
- Webサイト制作
- CGアニメーション制作(モーションロゴ、モーションインフォグラフィックス、PV、MV)
- ロゴデザイン
- メディアサイトの運営
- PR記事の執筆
冒頭にも書きましたが基本的には上に挙げたようなWebコンテンツ制作を中心とした仕事をしています。
仕事内容をご覧頂くと分かるように、ひとつの事に深く潜ってというよりは既存スキルの知識や技術は実務レベルの水準をキープしつつ、時代の変化と興味の重なるところを考えて少しずつ横展開してきた感じです。
少し具体的なことを書くと、新卒で働き始めた時の僕のギリギリ仕事になるレベルの技術は、生のHTML/CSSコーディング、Macromedia Flash(現:Adobe Animate)を使用した簡単なアニメーション制作くらいしかできませんでした。
実際に僕が作ってきたものですが、自分ひとりが全てを担当した仕事ではなかったり限定公開のコンテンツも多く、この場では受注した仕事内容を公にすることはできないのですが、ナカジマチカ名義で自主制作したオリジナルや2次創作はnakazimachica.workに上げているので興味のある方はご覧ください。
仕事の獲得方法
こうしてフリーランスで働いていると時々「どうやって仕事を貰うんですか? 営業はどうしているんですか?」という質問を受けます。僕がお仕事を頂く流れは基本的に下記の3パターンに分かれます。
- 過去に所属していた会社から発注を頂く。
- 自主制作した作品をSNSやポートフォリオサイトで公開しているので、それを見てくれた人から直接仕事を頂いたり、仕事を発注してくれそうな企業を紹介していただく。
- 新しく知り合った人と仕事の話になった時、自分ができることを話すと「機会があれば仕事を頼みたい」となることがあり、後日仕事の相談を頂く。
この3つが軸としてあり、リピートして頂いたり更に縁が広がっていったりして、なんとか断続的にお仕事を頂いています。多分3年以上フリーランスとして働き続けている方は大体こんな感じ(+α)なのではないでしょうか。
フリーランスで数年働いて思うこと
会社員よりフリーランスで働くほうが楽?
SNSなどで見かけるフリーランス像は「働く時間や場所を自由に決められるため自分のペースで働いて稼げる」といった類の魅力的な言葉で語られることが多いです。
ただフリーランスは、病気・怪我などで動けない状況になったとしても働かなければ報酬は0ですし、会社員の時は他の社員が処理してくれていた雑務に結構時間を取られますし、日本においてはまだまだ会社員の方が様々な面で優遇されているので、数年間の会社員経験もある自分としては「フリーランス最高!」にはあまり同意できません。
ただ、新しい技術を能動的に学んだり、計画を立てて進行するのが苦にならず、やったらやった分だけ返ってくるのが嬉しい自分にとってはフリーランスで働くのはそこそこ合っていたと思っています。
しかしやはりフリーランスとして生活を続けることはリスクも少なくないので、今後もずっとフリーランスとして働いていきたいかと言うとそうとは言い切れず、ご縁さえあれば会社員として働くことにも実は前向きです。
台湾在住フリーランサー
台湾に住んでいることが今となっては僕のフリーランス生活を構成する大きな要素のひとつになっているでしょう。
日本で仕事を受注するだけの生活を続けていたら、様々な面で現在よりも狭い範囲での活動に留まっていたと思います。おそらく日本に居る5年間で知り合う人の数を台湾に居る1年間で優に超えているんじゃないでしょうか。
結果的に見て台湾に住み仕事を受注しながらこのブログを書き続けて日本で知り合う機会がなかった人たちと出会えたことは、僕の人生に良い影響を与えているでしょう。
フリーランスとして働き始めた当時の自分にアドバイスするとしたら
節税対策
正直に言うと僕はフリーランスとして働き始めた当初は青色/白色申告、経費や控除などの知識が曖昧な状態で確定申告をしていました。
フリーランスに転身した後ネットや書籍で情報を徐々に知っていき、個人事業主でも可能な節税対策が自分の想像より多いことを理解していったので、開業前に経費計上できることや控除の活用方法をよく調べておきましょう。
資産運用
昨今の日本円の状況を見ていれば火を見るより明らかだと思いますが、特に収入が日本円のみの場合は現金のまま持ち続けず、分散投資で資産運用を意識しながら生活しましょう。
健康第一
私事なんですが数年前に仕事時の姿勢が原因で、歩くのに影響が出るくらい腰を痛めたことがありました。
20代だとまだ無茶な働き方ができてしまう年齢だと思いますが、仕事を続けて長く人生を楽しみたいと考えている人は若い時に頑張りすぎて後に支障が出てしまうより、健康第一で生き残って地道にヒットを打ち続けることが結構大事です。
特にフリーランスだとPCとネット環境さえあれば出来る仕事内容で、1日の大部分をPCの前で過ごす人が多いと思うので、仕事時の姿勢や設備、そして睡眠時間や環境にも気を遣ってほしいです。
興味関心を自分の外に向けることも大事にする
個人事業主ですから空いた時間をひたすら自分の仕事や仕事に関係する学習に充てることもできてしまいます。自分もどちらかと言えばその傾向があったりします。
もちろんSNS上での同業者との“交流”や人脈づくりばかりに有限な自分のリソースを割くのは問題有りですが、表現が突き抜けている一部の強者を除き、行動パターンが仕事だけに固定化されるとそれはそれで全く変化も広がりもない生活になっていってしまいます。
仕事に繋がる繋がらないを抜きにして、適度に人と交流する機会を設け、その場を楽しむのも非常に大事だと思います。
ナカジマチカ / nakazimachica
神奈川県出身。日本で会社員として約7年間働いた後に独立し、中国語を学ぶための台湾語学留学を経てそのまま台湾移住。現在は台中市を拠点にWebコンテンツ制作の個人事業主として生活中。