ども以前台北市で一人暮らしをしていたナカジマチカ(@nakazimachica)です。
台湾で暮らす友人や知人に聞いてきた話だと、日本人が台北で一人暮らしをしている部屋の家賃は、経済的に余裕があったり補助などを受けている場合を除いて月1万元前後であることが多く、僕がひとりで住んでいた台北市の部屋もひと月の家賃は11,000元(約50,600円)でした。
そこで今回は、月1万元前後の家賃だと台北市ではどんな部屋を借りることができるのか、僕が住んでいた部屋を例に詳しく紹介してきたいと思います。それではご覧ください。
目次
借りていた部屋の基本情報
まずは僕が台北市で借りていた部屋の基本情報をご確認ください。
賃料(管理費など) | 月11,000元(約50,600円) ※管理費・ケーブルTV代・インターネット代・水道代込み。電気代は毎月の使用量に応じて別途徴収。 |
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敷金(押金) | 賃料2ヶ月分 |
築年数 | 不明。見た目年齢は30〜40歳くらい |
間取り | ワンルーム |
専有面積 | 6帖くらい |
所在階 | 3階/4階建(エレベーターなし) |
家具・家電 | 生活に必要なものは全て備え付け |
交通情報 | 台北MRT中山駅まで徒歩5分 台北MRT/台湾鉄道/新幹線台北駅、台北バスターミナルまで徒歩10分 |
備考 | 共用ゴミ捨て場あり、キッチン・バルコニーなし |
台湾で部屋を借りたことがある人はご存知だと思いますが、台北市で月1万元前後の予算で部屋を探すと、大体こんな条件の部屋が多いような気がします。
共用部・部屋(専有部)の様子
さて実際に借りていたお部屋の様子を見ていきましょう。
まずはお世辞にも綺麗とは言えない階段に続く建物入口。通路幅は非常に狭く成人が身体を傾けてギリギリすれ違えるくらいの幅です。
また専用の郵便ポストがないため、配達員が気を利かせて電話をくれないと宅配物はそのまま郵便局にお持ち帰りになります。
2階まで上がると3,4階の住人専用のオートロックドアがあり、解錠には専用の鍵が必要です。
通常集合住宅は1階にこういったドア及び共用玄関があるのですが、自分の住んでいた建物は1,2階にお店が入っており2階までは住民以外の人の出入りがあるため、2階にドアが設置された構造になっていました。
日本の集合住宅だと共用玄関がある賃貸を探すと家賃が少し高くなりますよね。けど台湾ではこういった綺麗とも新しいとも言えない建物でも共用玄関があり、オートロックのドアが設置されていることが多いです。
更に上がると僕の住んでいた部屋のある3階の共用廊下に到着。
3階には合計6部屋ありますが、お店が入っている1,2階の様子や建物の躯体を見る限り、おそらく元々は1部屋だったワンフロアを無理やり6部屋に分けていると思います。
同じ共用廊下の一角にある共用ゴミ捨て場。
台湾はこういった共用ゴミ捨て場がないと、ゴミ収集車に合わせて自分でゴミ出しをする必要があるので、ゴミを24時間いつでも出せる設備のある部屋を借りると便利です。
それではようやく部屋の中へ。こちらは部屋に入ってすぐの画角。
反対側から部屋入口の扉に向かって。最低限の整理しかしていない状態で撮影したので一部私物がある点をお許しください。(生活感の強い物はクローゼットにぶち込んであります)
部屋面積の半分以上を占拠するダブルベッド。寝具類は枕・掛け布団以外は備え付けです。
僕が家にいる時の大部分の時間を過ごしていたL字デスク周り。
台湾の一人暮らし用の部屋は机なしか、あってもドレッサーデスクであることが多いので、この広めデスクは家で仕事をするのが好きな自分にとって契約に至る決め手のひとつになりました。
ノートPCの上に見えているモニターは備え付けのテレビですが、番組を見る機会はほとんどなく、適当な台の上に置いてPCのサブモニターにしてましたね。
ちなみにグレーのオフィスチェアは備え付けではなく、近所に住んでいた友人が日本へ引っ越す時に譲って頂きました。
それまでは入居した時から置いてあった、IKEAで売っている49元 (約225円)の折りたたみ椅子を使っていて、何でもっと早くこういう椅子を買わなかったのか後悔したとかしないとか。
デスクの脚は収納になっています。
デスク横には備え付けの冷蔵庫。小さめですがそもそもキッチンがないので問題ありません。
このタイプの冷蔵庫の難点と言えば、設定温度を誤ったり少し長めに扉を開けると、すぐに一体になった上部の冷凍庫の霜がメガ進化してしまうことでしょうか。
デスクの反対の壁際には収納スペースがあります。タンス(大)、クローゼット、スリムラックが設置されていました。
スリムラックは靴棚として使用していましたが、タンスとクローゼットは中に入れておくとカビが生えるので物はほとんど収納しませんでした。改めて見るとクローゼットの扉のズレが気になる…。
この部屋の好きだったところ。部屋の至る所にフックがあります。バッグや鍵などをぶら下げてました。地味に便利。
好きなところ2つ目。鏡もたくさん。ただこれは今思えば小さな部屋を広く見せるための手段だったのかも。
逆にこの部屋のあんまり好きじゃなかったところ。なぜかエアコンが2台設置。
入居当初大家さんに「窓用は要らないから外して」とお願いしたのですが、面倒だったのか受理されませんでした。見た目から分かるように両方ともなかなかのビンテージもので窓用は1年目で動かなくなりました。
ついでに台湾のエアコンの日本との違いについて言及すると、台湾のエアコンは冷房・ドライ・送風の3機能しかないのが一般的です。暖房機能が入っていないエアコンの部屋を借りた場合は、年に1,2回訪れる寒波の時は部屋の中で厚着をして耐える必要があります。
続きましてベッド横の仕切りの先へ進むと水廻りです。洗濯機置き場、洗面所、トイレ、シャワールームがあります。
こちらが洗濯機。単身用サイズなので1回で洗える量は多くありませんでした。
洗面スペース。大きい鏡が付けられているのが○。
シャワー&トイレ。ここにも棚が備え付けられていて便利でした。
水廻りには唯一開けることができる窓があるのですが、鐵窗(窓用の面格子)がかかっている上、目の前に建物があるので開放感は無。もちろん通風・採光もほぼありません。
ご覧のように太陽光を取り込めるスペースがないため、洗濯した服を乾かす時は近所のコインランドリーを利用していました。
最後に、自分で書き起こした部屋の間取図はこんな感じ(細かい所は端折ってます)。
実は窓が南側に付けられている南向きなのですが、上述の通り数十センチ先に建物があるのでその恩恵にあずかることはできません。
最後に
以上、僕が台北市で4年間一人暮らしをしていた約5万円/1ヶ月の部屋紹介でした。
通風・採光、キッチンが無いことは後になってジワジワきましたが、睡眠と仕事のための部屋として割り切って住んでいました。
とは言え台北市のほぼ中心にあり、市内で終電がなくなるまで遊んでも数十分歩けば帰れましたし、日本帰国や海外旅行に関しても家から徒歩で台北駅及び台北バスターミナルまで行けて1本で桃園空港にアクセスできたので、立地的にはこれ以上はありませんでした。
日本にしても台湾にしても予算内で全てが理想通りの部屋に住むのは難しいと思いますが、是非台湾で暮らす際の参考にどうぞ。
ナカジマチカ / nakazimachica
神奈川県出身。日本で会社員として約7年間働いた後に独立し、中国語を学ぶための台湾語学留学を経てそのまま台湾移住。現在は台中市を拠点にWebコンテンツ制作の個人事業主として生活中。