ども台湾在住のナカジマチカ(@nakazimachica)です。
台湾は無料で利用できる公共図書館のレベルが非常に高いのですが、台湾を代表するような公共図書館があると聞いて桃園市に行ってきました。
今回はその桃園市にある桃園市圖書館新總館への行き方や現地の様子を紹介したいと思います。それではご覧ください。
目次
桃園市圖書館新總館とは?
桃園市圖書館新總館は2022年に台湾の桃園市にオープンした公共図書館です。
日本の株式会社梓設計と台湾の郭自強建築師事務所による日台共同プロジェクトのひとつでもあります。
台湾にある図書館としては敷地面積が最大の51,600平方メートル、地上8階・地下2階の建物で、敷地内にはスターバックスや蔦屋書店、レストラン、映画館などを備え、公共図書館とは思えない規模や内容になっています。
桃園市圖書館新總館への行き方
台北駅から出発する場合、まずは台湾鉄道に乗って台北駅から桃園駅へ移動します。
南下方面のホームから、『樹林』止まりではない、車種が區間車または區間快の電車に乗ります。約30分で到着します。
桃園駅に到着したら、駅を出て徒歩数分のところにあるバス停「統聯百貨」から151路線またはGR路線のバスに乗り、「桃園中正藝文特區商圈」で下車すれば桃園市圖書館新總館はすぐそこです。
また、市政府バスターミナルや圓山バスターミナルから出発する場合は、上述したバス停「桃園中正藝文特區商圈」までの直通のバスも出ています。詳しくは桃園市立圖書館 新總館のアクセス方法をご覧ください。
桃園市圖書館新總館の様子
桃園市圖書館新總館の現地の様子を見ていきましょう。この建物が何なのか知らない人からすると「美術館」と言っても疑いにくい外観ですよね。
特徴的なのが、建物の形状に沿って植栽のあるバルコニーが螺旋状に設置されていて、地上から建物屋上までが一本の道で繋がった構造になっています。
木材のようにも見える茶色い部分はLow-E複層ガラスになっていて熱を遮断します。
1階の正面エントランスから入ってすぐの様子。2022年にできたばかりということもあって非常に清潔で、明るいです。
図書館のエリアへ行く前に、同じ建物に入っている商業施設を紹介します。1階には蔦屋書店があったり、
台湾の人が集まる建物にはほぼ確実にある、スターバックスも当たり前のようにあります。
また最近台湾で見かける機会が増えた日本のWIRED TOKYOも入っています。
図書館のエリアに戻ります。自分のように館内で写真撮影をしたい場合はまず2階にあるカウンターで「攝影證」を申請する必要があります。
カウンターにいる人へ「我要申請攝影證」と言い、居留証やパスポートを預けることで攝影證が渡され、心置きなく館内で写真を撮ることができます。
館内は中央部分が各層を見渡せる吹き抜けになっています。
館内で写真を撮ると結構な確率で画角に入り込む、建物中心部に設置されているこの大型の設備は、換気・採光のための省エネ円錐状シャフトです。
図書はフロアごとにカテゴリー分けされていて、雰囲気も微妙に変わります。この階ではカラフルな椅子と曲線の本棚が設置されていて可愛いです。
ブックスタンドのカラーが統一されていたり、本棚に振られた番号のデザインだったりと、細部まで拘りがあるのが分かります。
利用者は学生が主体ですが年齢層は幅広いです。これだけ気持ちの良い場所なら特に用がなくてもやってきて寛ぎたくなりますね。
こちらは楕円形のテーブルにグリーンが配置された開放的な空間。
電源は椅子と机が用意されている場所には備えられています。
もちろん図書館なので、図書の貸し出しが簡単にできるよう各階にはセルフ貸出機もあります。実際に使っていないので詳しくは分かりませんが一度に何冊もまとめて貸し出し処理ができるようです。
また隣には図書除菌機(?も設置されていました。
台湾の公共施設ではほとんどの場所に置かれているウォーターサーバーももちろんあります。各階に設置されていて無料で利用できます。
全館基本的に会話や電話をする際は音量を控えめにする必要がありますが、ここは特に静かに利用したい人がいる『極靜區』というエリアです。
この辺は喫茶店のような雰囲気ですね。
場所によってはなんだか誠品書店に近い高級感もあります。
まるでセレクトショップのような貸出可能な図書のディスプレイ。
館内は本や読書・勉強をするスペースだけではなく、他にも様々な共用設備があります。例えばこちらはディスカッションルーム。
こちらは2〜8人がけのオーディオ・ビジュアルブース。映画を無料で視聴できるので学生さんにとっては良い遊び場所になりそうですね。
最後に
以上、台湾の桃園市にある公共図書館「桃園市圖書館新總館」の紹介でした。近くに住んでいたら積極的に利用したいくらいとても充実した設備を持つ公共施設ですよね。
現状、台北市内からだと電車・バスを乗り継いで1時間近くかかる場所にあるのでアクセスは多少不便なのですが、現在工事中の桃園空港近くの駅から桃園駅まで伸びる桃園MRTのグリーンラインが開通すれば、桃園市圖書館新總館から徒歩数分のMRT駅ができる予定です。
台湾の高い水準にある公共図書館を実際に見てみたい方は、その代表格でもあるこちらの桃園市圖書館新總館に足を運んでみてください。
施設情報
桃園市圖書館新總館
桃園市桃園區南平路303號地図(Googleマップ)で見る
営業時間/火曜日〜土曜日 08:30〜21:00、日曜日 08:30〜17:00
定休日/月曜日
ナカジマチカ / nakazimachica
神奈川県出身。日本で会社員として約7年間働いた後に独立し、中国語を学ぶための台湾語学留学を経てそのまま台湾移住。現在は台中市を拠点にWebコンテンツ制作の個人事業主として生活中。