ども台湾在住のナカジマチカ(@nakazimachica)です。
今年も台湾では農暦の1月1日(2021年は2月12日)まで1ヶ月を切り、街は徐々に年の瀬の様相を呈してきます。
例えばスーパーや百貨店、お土産屋などは、縁起が良いとされている色の紅や金などを使った飾りに彩られ、旧正月(春節)向けの物やサービスの販売が始まります。
そこで今回は旧正月が近づいて新年仕様になっている近所の大型スーパーの様子を写真と共に紹介してみたいと思います。どうぞご覧ください。
旧正月前の台湾の大型スーパーの様子
今回、台湾の旧正月直前の様子を伝えるためにやってきたスーパーは、台湾全土に展開している大型スーパーマーケットチェーン『大潤發(RT-MART)』です。
僕がよく行く大潤發が特別な戦略で経営されている可能性もありますが、他チェーンのスーパーと比較すると輸入品は多くなく、比較的ローカル色が強いスーパーだと思います。
ただ肉類・野菜類に関しては一番お得に購入できる気がするので、僕は数日に一度の買い出しではこちらを利用しています。
駐輪場スペースから既に提灯がぶら下がっていて迎春感をひしひしと感じます。
建物内へ入りまずは日用雑貨フロアへ。入場口からこの気合。
そもそも大潤發のイメージカラーが紅系なんですが、この時期の売り場はいつもに増して視界に紅要素が広がります。
赤い箱の調理器具が集結。
大潤發が推す調理器具がひな壇風に並べられています。
こちらは家庭用カラオケセットとモバイルカラオケセット。
普段はこのフロアでそこまで主張していないテレビゲーム類が前面へ。
僕も子供の頃のお正月は、親戚が祖父母の家に集まりお年玉を貰って料理を食べてお腹が膨れたら、あとは従兄弟達とひたすらゲームをしていた記憶があります。
『尾牙好禮』という文言とともにリボンが添えられた家電。
尾牙は簡単に言うと台湾の忘年会のことで、1年の区切りが農暦に基づく台湾では旧正月前のこの時期に忘年会が行われます。日本の忘年会と異なるのは企業によっては大判振る舞いな内容になり、プレゼント抽選会を用意する企業もあるそうです。
つまり尾牙好禮は『忘年会向けプレゼント』と訳すと分かりやすいでしょうか。ちなみに大型テレビや冷蔵庫、エアコンなどにもこのリボンが貼られていましたが、そのクラスの景品が用意できる企業に勤める社員さんならその類の家電は既に持っているような気も…。写真のような空気清浄機は多くの人が貰って嬉しいかもですね。
台湾の忘年会『尾牙』の様子が知りたい方は台湾企業に勤められている前 和樹さんの記事がおすすめです
ひとつ置くだけで部屋の雰囲気をガラッと変えてくれそうな座布団。
吉兆をギュッと詰め込んだようなクッションもあります。
こちらは雀牌クッション。
と来ればもちろん雀卓も。
新年コーデ。右のマネキン人形の格好は冗談っぽいですが、春節中の台湾ではたまに本当にこういう格好をした高齢者を見かけることがあります。
上の写真でちらっと映り込んで気になってしまったと思うのでどうぞ。購買層はどの辺りなんだろう…。
新年コーデ(男性版)。
目的が明確すぎるトランクス。「包贏」は台湾語で必勝的な意味があります。
下着がそうなら寝具も赤でキメましょう。
ただのお皿も赤いリボンで可愛くデコレート。
春節のお休みが明けてレストランなどへ行くと、しばらくの間はレジや店頭などでこういった容器に飴などのお菓子を置いておく様子が見られます。
こちらは年始の挨拶などに使える手土産コーナー。気持ち良いくらい赤い箱しかありません。
台湾の正月飾り。日本のものより使う色の幅が広いですね。
キャラクターを用いた現代的な春聯。日本のイラストレーター・漫画家であるカナヘイ氏のピスケ&うさぎは、台湾でもここ数年でいっきに可愛いキャラクターの代名詞として定着した気がします。
お年玉用の袋(紅包袋)。2020年に台湾でも流行った某アニメキャラの存在感。
生鮮コーナーのあるフロアへ移動。日用雑貨フロアほど売られている物のラインナップに分かりやすい変化はありませんが、普段はない新年仕様の飾りが付けられています。
年菜(春節に食べる料理)の広告。ペット用のも用意されています。
新年らしい食品が並ぶ特設コーナーができていました。
こちらは不老長寿をもたらすとされている桃を型どったお菓子『壽桃』。春節や高齢者の誕生日の時などに食べます。
最後に
以上、旧正月(春節)が近づいてきた時の台湾のスーパーの様子の紹介でした。
台湾人からすると平常通りの光景だと思いますが、外国人の自分からすると台湾で暮らして数年経った今でも、旧正月前の台湾の雰囲気は新鮮に感じます。
もし旧正月前に台湾へ来るタイミングがあれば、日本との違いを観察して楽しんでみてください。
ナカジマチカ / nakazimachica
神奈川県出身。日本で会社員として約7年間働いた後に独立し、中国語を学ぶための台湾語学留学を経てそのまま台湾移住。現在は台中市を拠点にWebコンテンツ制作の個人事業主として生活中。