ども台湾在住のナカジマチカ(@nakazimachica)です。居留ビザが手に入り居留証申請の条件が整ったので、居留証(ARC)を申請するために移民署へ行ってまいりました。
今回紹介するのは日本で語学留学用の停留ビザを取得し、台湾の大学附属語学センターに通って、停留ビザの延長、居留ビザ取得を経た場合の居留証を申請する方法です。
まだ居留ビザを取得していない方は、先に居留ビザの申請を終えてから今回の記事で紹介する段階に進む必要があります。それでは居留証の申請方法をご覧ください。
目次
そもそもなぜ居留証(ARC)を申請するのか?
居留ビザを使って居留証に切り替えるメリットというか理由が分かっていなかったんですが、居留証に関する注意書きをなんとなく眺めていたら、居留ビザ取得後15日以内に居留証を申請しないと2,000元~10,000元の罰金とありますね。本気か。
つまり居留ビザを持っている状態というのは、「切り替えられるよ(ニコ)」じゃなくて「さっさと切り替えろ」ってことみたいです。長期滞在する外国人居留者の義務みたいなもんですね。
台湾で居留証を所持するメリット
罰金に怯える必要はありません。居留証にはたくさんのメリットがあります。
例えば台湾で強力な身分証明書にもなり、制限がない銀行口座を開くことができるようになったり、台湾で堂々と仕事ができるようになったり(居留証の種類によっては条件アリ)、携帯の月額プランを契約できるようになったりします。
更には居留証を持った状態で長く台湾に滞在していれば、外国人でも台湾の健康保険への加入資格を得られるようになり、自費でも安い台湾の医療を更に安く受けることができるようになります。台湾でしばらく暮らす予定のある人は申請しておきましょう。
居留証申請に必要な物
1.申請書※1
移民署にも置いてありますが、移民署のサイトから申請用紙がダウンロードできるようになっているので、予め記入して印刷しておくと申請当日が楽です。
2.パスポート+コピー
3.パスポートの居留ビザが貼られているページのコピー
4.証明写真1枚(横3.5cm x 縦4.5m/6ヶ月以内に撮影したもの)
申請書の左上のスペースに貼っておきましょう。
5.在学証明書(在學證明)
授業料を払ったところまでしか在学証明ができないので、必ず次学期の授業料を支払った後に発行します。
6.成績表(學生學習成績紀録表)
7.出席表(當月出席表)
8.居住証明書(居住證明)
現在の居住地を証明する書類です。賃貸に住んでいる人は賃貸契約書(租屋合約書)などが該当します。
9.手数料(1,000元)
居留証の申請場所
居留証の申請は移民署で行います※2。僕は新北市在住なので新北市の移民署へ足を運ぶ必要があるのですが、毎度のことながら移民署が遠いって理由だけで新北市から台北市に引っ越したくなります。(台北市の移民署は最寄りMRT駅から徒歩5分。交通が便利。嫉妬。)
前回「もう一生徒歩で行きたくない」「次はタクシーで来る!」とか決意したような気もしますが、今回も結局節約のために最寄りのMRT府中駅から徒歩で行くことにしました。この後気づいたのですがYouBikeに乗っていくとタダですし結構速いです。
今回はせっかくなので、MRT府中駅から新北市の移民署までの道のりを軽く紹介します。
そういえば台北のMRTには「板橋」や「府中」などの馴染みある名前の駅があります。ちなみに僕、台湾に来る直前(実家へ暫定的に移る前)は東京の板橋区に住んでました。
前来た時とルートを変えて歩いたりして、面白そうなお店がないかウロウロしながら行きました。漫画でびっしり埋め尽くされた本棚が置いてある朝御飯屋さんはココでしか見たことありません。
そんな感じで到着です。徒歩で大体4,50分くらい。新北市の移民署は急勾配の坂を登っていった先にあるため、最後の最後で残り少ない体力を奪っていきます。
居留証申請の流れ
1.整理券を取る
建物の中に入り左に曲がった突き当たりにある受付で、何しに来たのかを伝えて整理券を受け取ります。外国人の申請類は整理券発行機から左の窓口で行っています。椅子に座って呼ばれるまで待機です。
停留ビザ延長の時は受付開始30分後(8時半)に着いたら、準備完了している職員がまばらだったので、今回試しに9時半くらいに着てみました。
確かに職員は多くなっていましたが、それ以上に待機している人も多く15人待ちな状態。自分の番号が呼ばれるまで1時間くらい待つことに。さっさと済ましたい場合はやはり朝一で来たほうが良さそうです。
2.窓口で書類を提出
ようやく番号が呼ばれ必要な書類を窓口に提出して確認してもらっていると、「以前、中華民國統一證號を取得したことがあるか?」と確認を受けました。
中華民國統一證號は以前銀行口座開設のために既に取得していたのですが、申請用紙に記入し忘れてたので、職員の方が僕の情報を調べ中華民國統一證號を書き足してくれました。
自分のように中華民國統一證號を既に取得済みの人は、今後はその番号が居留証の番号として利用されます。
既に中華民國統一證號を持っている人は申請書に番号を書いておきましょう。念のため「中華民國統一證號基資表」も持っていくと良いかもしれません。
3.受け取り方法の確認
書類等の確認が終わって居留証の申請は問題無しっとなると、居留証の受け取りを郵送にするか自分で移民署まで取りに来るかを聞かれます。
正直この移民署に何度も足を運ぶのはしんどかったのですが、郵送は自分の家の建物やポストの都合上、受け取れるかとても不安だったので、結局自分で取りに来ることを選択。
後から冷静になって考えてみれば学校に送ってもらえば良かった…(自分の通う師範大学の語学センターは郵便物受け取りサービスがあります。)
4.手数料の支払い
最後に手数料(1,000元)を払ってA4サイズの領収書を受け取ったら終わりです。居留証の受け取りは15日後。パスポートは居留ビザの時と同じように預けることになるのかと思っていたら今回は返して貰えました。
ただ停留ビザ延長時のように、「この日まで滞在OK!」的な特別なスタンプがパスポートに押されるわけではないので、非常に不安が残る形で申請は終了しました。
台湾で身分証の提示を求められた場合、このパスポートだと事情を知らない人からすれば僕はオーバーステイしてるようにしか見えません。
5.居留証を受け取る
居留ビザの時は受け取りができる日は多少前後するようでしたが、居留証は申請からでき上がるまできっちり2週間かかります。
指定された日に領収書を持って移民署へ行き、「領證(Pick up)」と書かれたカウンターを訪ね、整理券などは特に取らずにそのまま受付に人に領収書を渡します。
ここまでの道のりが大変だったので、受付の人と居留証取得の喜びを一緒に分かち合いたいところですが、他の職員達と雑談しながら「はいよー」という感じでサクッと渡されました。
居留証を見てみると、名前や誕生日、通っている学校の他、自分の住所などが書かれています。もし失くしてしまったら色々面倒そうですね。住所が変わったらその都度所轄の移民署へ行って手続きしなくてはいけないのでしょうか。
居留期限に関してもここに書かれています。これからは台湾に滞在できる期限の証明はパスポートではなく居留証で、ということですかね。
何はともあれ居留証取得です。台湾で長期生活を送る上での関門をようやく突破という気分。
居留証の発給を待つ間に停留期限が過ぎるのは問題ない?
おそらく多くの人が気になることだと思うのですが、居留証を待っている間に元々停留ビザに記されていた停留期限がきてしまう方もいますよね。
僕はたまたま移民署で働いたことがある台湾人の友人がいたので、この懸念事項について聞いてみたのですが「とりあえず台湾を出なければ大丈夫。」とのことです。
もし居留証(ARC)申請中に台湾を出る予定がありパスポートが必要な方は、外交部や移民署へお問い合わせください。
ナカジマチカ / nakazimachica
神奈川県出身。日本で会社員として約7年間働いた後に独立し、中国語を学ぶための台湾語学留学を経てそのまま台湾移住。現在は台中市を拠点にWebコンテンツ制作の個人事業主として生活中。